トン・ティ・トゥン・リン(21歳)は、ホーチミン市で1㎏のシアン化物を購入し、父親の飲んでいた飲料水のボトルに密かに混入させた。父親が死亡するとリンは死体を自ら処理した。
リンの実の父親であるトン・ホン・ディエップさん(54歳)が殺害されてから4日後の1月22日、バリア・ブンタウ省警察は、リンを殺人の容疑で逮捕した。
リン容疑者は、ホーチミン市内の大学の学生で、犯行を大筋で認めている。犯行の動機について、リン容疑者は、父親から日常的に暴言を受けており、母親にもつらく当たっていたことから父親の殺害を決意したと供述している。
最近になって、母親は親戚の面倒を見るためにホーチミン市へ出かけていたため、リン容疑者が計画を実行した際には、父親とリン容疑者の二人暮らしであった。
1月18日の昼頃、リン容疑者はホーチミン市のキムビエン市場を訪れ、見知らぬ女性から1㎏のシアン化物を50万VNDで購入し、ブンタウ市内の自宅へ持ち帰った。同じ日の20時ごろに、リン容疑者は、父親がよく使っている飲料水のボトル3本にシアン化物を混入させ冷蔵庫にしまっておいた。その後、父親がこのうちの1本の水を飲み干し、暫くするとトイレに駆け込んで嘔吐する音が聞こえた。
リンは、およそ1時間様子を見守り、父親の動く音が聞こえなくなるとそのまま眠りについた。翌日の朝、リン容疑者はのこぎりでトイレのドアを破壊して父親の死体を家の裏口まで運んだ。その後、裏庭に小さな穴を掘って父親の死体を埋め、周りをレンガで囲ってセメントで埋めた。
1月19日の深夜、リン容疑者は、家にガソリンを撒いて火をつけてから、近所に住む祖父の家に駆け込み「知らない人に襲われた」と叫び、近所の人と一緒に家の消火活動をおこなって、警察に通報した。
警察の事情聴取に対してリン容疑者は、家で寝ていると突然若い男が家に入ってきて髪を掴み、「恨みを晴らすために、お前の父親を殺した。今から家に火をつける。」と言われたと説明した。その後、男に頭を床に強くたたきつけられて気を失い、気が付くと周りは誰もおらず、家が燃えていたとリン容疑者は話した。
しかし、警察が現場を調べたところ、多くの異常な痕跡が発見された。1月20日の午後に、警察は、3本のボトルと父親の身体からシアン化物を確認し、家のごみ箱からシアン化物と思われる白い結晶を発見した。現在、リン容疑者は、警察本部に連行され詳しい取り調べを受けている。
出典:22/01/2022 VNEXPRESS
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