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ベトナム法律事情Vol.31
「鬼滅の刃」で年齢制限の差
ベトナムの映画事情

―― 「鬼滅の刃」が日本で大流行して、ベトナムでも映画が公開されましたね。私も早速行きましたが、友人のお子さんは年齢制限があって見られなかったって聞きました。

鷹野 面白かったですよね! ベトナムで「鬼滅の刃」は13歳未満鑑賞禁止なんです。これは映画のレイティング(年齢制限)によるものです。

―― 日本では小学生も普通に見ていますよね? 国によって違うんですか?

鷹野 はい。制限方法や基準が異なります。日本もベトナムも4つの区分に分かれおり、日本の基準は、①G(全年齢対象)、②PG-12(12歳未満の鑑賞には成人保護者の助言や指導が必要)、③R15+(15歳未満鑑賞禁止)、④R18+(18歳未満鑑賞禁止)という区分になっていて、映画倫理機構(映倫)がその審査をしています。

 一方でベトナムは、①P(全年齢対象)、②C13(13歳未満鑑賞禁止)、③C16(16歳未満鑑賞禁止)、④C18(18歳未満鑑賞禁止)という区分で、役人や映画関係者で組織される映画審査委員会によって審査されます。

―― 今回の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』はどうなりましたか?

鷹野 日本ではPG-12、ベトナムではC13というレイティング。つまり、日本では親が許可すれば小学生でも鑑賞できますが、ベトナムでは小学生以下は鑑賞できないということですね。

―― 確かにちょっと恐いシーンもありますからね…。

鷹野 ベトナム映画が日本で上映されることも増えていると聞いています。日越互いの映画がどんどん見られるようになるといいですね!

鷹野 亨 Toru Takano
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス弁護士。2012年日本国弁護士登録以降、経済産業省での2年半の勤務を経て、現在は主としてベトナムへの進出及び現地企業への法務アドバイスを行う。