COVID-19の感染状況がますます複雑化する一方で、ワクチンの供給が不足していることに業を煮やしたビンズン省の経済界は、ベトナム国内で大量生産が可能なNano Covaxワクチンの接種を志願した。
8月2日にビンズン省人民委員会のボー・バン・ミン主席は、ベトナム保健省に対して Nano Covaxワクチンの第三段階臨床試験(2021年6月中旬開始-8月中に終了予定)への参加を求める緊急文書に署名した。
ビンズン省が臨床試験に参加を希望したのは20万人規模の臨床試験だ。これは、ビンズン省全体の企業、工場で働く労働者120万人のおよそ16%にあたる規模だ。
この緊急文書に署名した理由について、ビンズン省人民委員会は、Nano Covaxワクチンの臨床試験参加は、COVID-19の感染状況が、ますます複雑化する中で、ビンズン省の企業連盟からの提案を受けて申請したものであると説明した。
ビンズン省企業連盟のマイ・フー・ティン会長は、Nano Covaxが正式な認可を受けていないにもかかわらず、このような大規模な臨床試験への参加を申請したのは、ベトナム製ワクチンの性能を信じているからだと述べた。
「ビンズン省の企業は、自社の社員に国産ワクチン接種を実施するための予算を既に準備しています。ワクチン接種こそが、COVID-19感染拡大を止める最善の方法で、全従業員に定期的に検査を実施したり、社内に感染者が出た場合のことを考えれば、コスト的にも遙かに低コストに抑えられます」とティン会長は話した。
Nano Covaxワクチンは、国内企業によって研究開発されたワクチンで、これまでの臨床試験の結果は良好で、保健省の正式な認可を待っている状態だ。
ビンズン省企業連盟は、大企業や各業界団体の代表者を含め、ビンズン省全体の企業共同体を代表する組織である。
ビンズン省には、多くの出稼ぎ労働者が来ており、様々な工場の製造活動に貢献している。8月2日の夜時点で、ビンズン省の累計感染者数は1万7800人を超えており、近いうちに2万人を超えると予測されている。
ビンズン省は、ベトナム国内でホーチミン市に次いで感染者数が多い省となっているが、ワクチンの供給量は依然として非常に不足している。
ビンズン省は18歳以上の人口の95%へのワクチン接種(320万回分のワクチンが必用)を目指しているが、これまでに接種されたのは僅かに9万7600回分しかなく、今後、保健省を通じて提供される28万5000回分のワクチンが接種される予定だ。
出典:02/08/2021 ZING NEWS
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