教育訓練省は各学校に対して、生徒や父兄に教科書リストに含まれなていない参考書についていかなる形であっても購入を勧めないように要求している。
教育訓練省は6月10日に新たな指示を発行し、各学校に対して生徒や保護者にドリルや参考書及び、その他の教育関連資料の購入を勧めるリストの提供をおこなわないように求めた。同時に教育訓練省は、承認された教科書リストに記載されていない参考書などの出版物を保護者に勧める行為もやめるように要求している。
これは、2014年の教育訓練省の通達21号で既に規定されている内容だ。しかし、6月上旬に開かれた国会において、国会議員からこの通達の規定は、様々な理由から何年にもわたって厳密に守られていないとの指摘が出された。
国会議員からは、学校が保護者に対して教科書には必修教科書と参考書の2種類が存在していることを理解できるように説明することを求める意見が出された。その上で、生徒や保護者は自らの判断で参考書購入の是非を決めるようにしなければならない。
「最近では、小学生を含む学生向けの参考書が非常に多く出版されているので、必修の教科書と参考書を区別したリストを作成すべきです。販売されている参考書の中には不要なものもありますが、説明が不十分なために保護者はどの本を購入すべきか判断できていません。」とハイズン省選出のグエン・ティ・ビエット・ガー議員は国会で述べた。
ハノイ医科大学病院の院長でもあるグエン・ラン・ヒウ議員も学校での参考書の販売を禁止するように求めた。
今回の指示で教育訓練省は、各地方自治体に対して教員や生徒に対して教科書を長持ちさせるために教科書を丁寧に保管し、教科書内に書き込みなどをおこなわないように指導するよう求めている。
また、各学校は適切な経費で図書館用の書籍の購入、生徒への貸し出しサポートをおこなうと同時に、生徒に対して使用後の教科書の寄付を呼び掛ける必要があるとされている。
学校や地方自治体への規定に加えて、教育訓練省は出版社に対して必要な教科書を十分な冊数かつ低価格で提供するために印刷と出版業務のコスト見直しを求めている。教科書を出版する際に出版社は教科書価格をより低く設定するための対策について教育訓練省に報告しなければならない。
2018年に承認された一般教育カリキュラムは、2020年度の1年生から適用が開始された。このカリキュラムに基づいて、新しい教科書がデザインされ、使用されている。ベトナムで”一つのカリキュラムで複数の教科書を承認する”のは今回が初めての試みだ。
2021年には、このカリキュラムが2年生と6年生に展開された。その後2022年には3年生、7年生、10年生に、2023年には、4年生、8年生、11年生に、最終年の2024年には5年生と9年生と12年生にこのカリキュラムが展開される。
新しいカリキュラムを実施する過程で、教育訓練省と出版社はしばしば教科書の価格が高いことと無駄が多いことについて批判を受けている。教科書は再利用できないと大きな無駄が発生し、学習費用負担が大きくなるためだ。
出典:13/06/2022 VNEXPRESS
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