ホーチミン市は、COVID-19の感染防止対策の最優先課題をワクチン接種に定めており、9月15日までに1回目のワクチン接種を完了させたい考えだ。
上記の情報は、9月7日の午後に開かれたホーチミン市のワクチン接種の進捗状況を説明する記者会見で、ホーチミン市保健局のグエン・ホアイ・ナム副局長が明らかにした内容だ。この記者会見は、感染第4波によるホーチミン市の累計感染者数が25万8000人を超え、”誰もがその場にとどまる”という原則に従った社会隔離の強化措置が適用されてから16日が経過したことを受けて開かれた。
ナム副局長によれば、ホーチミン市はこれまでに18歳以上の人口720万人の85.2%にあたる610万人に1回目のワクチン接種をおこなっており、2回目の接種が完了しているのは全体の8.2%にあたる60万人となっている。ホーチミン市では9月15日までに18歳以上のワクチン接種対象者全員の1回目のワクチン接種を完了させ、2回目のワクチン接種時期を迎えた人全員に2回目のワクチン接種を完了させるという目標を設定している。
ナム副局長はまた、8月末にベトナム保健省がホーチミン市で1回目のワクチン接種から3~4週間が経過し、2回目の接種期限を迎えている対象者用に100万回分のワクチンを提供したことを明らかにした。ホーチミン市ではワクチン接種を加速させることで、目標を達成したい考えだ。
「以前、ホーチミン市は感染防止対策として検査、F0の治療、ワクチン接種など多くの優先課題を設定していました。しかし今後ホーチミン市は、市民が十分な抗体を得られるようにワクチン接種を最優先課題として取り組むことを決めました。」とナム副局長は述べ、ワクチン接種が十分に実施されてはじめて、社会隔離措置が徐々に緩和され、地域の経済活動を回復させることができるようになると説明した。
「ワクチン接種済み人数のデータがホーチミン市と保健省で異なる理由は何か?」という記者の質問に対して、ナム副局長は、ワクチンを分配した際に保健省は、ホーチミン市への分配数とパスツール研究所、ホーチミン医科大学、チョーライ病院、トンニャット病院など他の省庁の管轄機関への分配数とを分けていた。しかし、接種済みワクチンの数を統計する際に保健省はホーチミン市内に分配された全てのワクチンを対象としたのに対して、ホーチミン市は、ホーチミン市に直接分配されたワクチンのみを対象としたため、お互いの数値にずれが出ているのだと説明した。
「1回目にモデルナワクチンを接種し2回目の接種時期を迎えているが、2回目の接種用のモデルナワクチンが確保できていない場合、2回目に別の種類のワクチンを接種する考えはあるか?」という質問に対してナム副局長は、現在世界には4種類のワクチン製造技術があり、もし同じワクチンメーカーのワクチンが不足した場合、同じ製造技術を使用したワクチンを代替品として接種する可能性があると説明した。カナダやアメリカの研究では、2回目に異なるワクチンを接種することは効果を高めとされており、重大な副反応も確認されていない。
ホーチミン市疾病管理センター(HCDC)のグエン・ホン・タム副署長は、これまでにホーチミン市は保健省からアストラゼネカ、モデルナ、ファイザー、ヴェロセル(シノファーム)の4種類のワクチンを合計560万回分提供されており、それとは別にホーチミン市独自で500万回分のヴェロセルワクチンを確保していると明らかにした。
出典:07/09/2021 – VN EXPRESS
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