企業内でCOVID-19の感染者が確認された場合、企業は緊急追跡調査を実施し、濃厚接触者を隔離して検査を行い、職場を殺菌消毒しなければならない。
チョーライ病院熱帯病科のレ・クオック・フン医師は、企業やオフィスビルでCOVID-19のF0が発見された場合、まず最初におこなう必要があるのは、感染者の業務履歴や行動履歴から濃厚接触者を割り出すことだと説明する。監視カメラなど様々な情報を通じて濃厚接触者を割り出してリストを作成する。同時に感染者の所在するフロアと使用したエレベーター、滞在した場所などを殺菌消毒する。
F0の同僚で近くで働いていた人や2m以内の距離で接触した人に対して、早急にスクリーニング検査を実施し、自宅又は地域の隔離施設で14日間の隔離を実施する。隔離期間が経過した後に検査で陰性が確認された人は、職場に復帰することができる。
「現在F1は状況に応じて自宅または、集中隔離施設のどちらかで隔離することができます。2回のワクチン接種が完了していたとしても、隔離期間は14日間です。その理由は、ワクチンを接種するとウイルスへの抗体ができますが、そのために逆に病気の潜伏期間が長くなると考えられるからです。」とフン医師は解説する。
F0については、自覚症状の有無や肥満などの基礎疾患の有無によって自宅隔離か病院での治療かを判断する必要がある。
企業は、感染リスクを抑えるために、屋内の換気を良くして5Kルールを遵守する必要がある。「窓を開けたりドアを開放して、より多くの外気との換気を促したり、職場や会議室に扇風機を設置したり、室内の人口密度を下げることなどが有効な対策になります。」とフン医師は推奨する。
さらに企業や工場は、職場環境や労働者の人口密度などに応じて、従業員の出入り管理規定を策定したり、定期的なスクリーニング検査を実施(週1回または5日に1回)するために、医療機関のアドバイスを受ける必要がある。
従業員は、業務中は常にマスクを着用する必要がある。また、人が接触する部分の殺菌消毒を強化する。規定に基づき医療申告を実施し、感染者の追跡調査を実施しやすくするために全従業員のリストを準備しておく。業務のシフト時間、始業時間、休憩時間などを調整して、従業員が同じ時間に共有エリアに密集するのを防ぐ。またオンライン会議を推奨し、不必要な会議を削減させる。
保健省医療環境管理局のグエン・ティ・リエン・フーン局長は、10月15日に、規制緩和後のニューノーマルで市中感染が確認された場合の対応方法は、規制緩和以前の対策を多くの点で継承しており、そこに新たなポイントが追加されていると述べた。フーン局長は、F0への対応原則は早期発見と早期の自宅隔離か医療施設での治療だと指摘する。F0を発見した場合、封鎖される範囲は最小限に抑え、感染のゾーニングは、『市民への影響を最小限に抑える』という原則に基づいて実施される必要がある。
濃厚接触者(F1)についてフーン局長は、原則は早期にスクリーニング検査を実施することだと説明する。現行の政府の規定では、保健省が自宅隔離を指導したとしても、その地域に安全を確保できる隔離場所がある場合は、集中隔離を実施できると明記されている。但し、集中隔離を実施する場合は、対象者の同意が必要だ。
出典:20/10/2021 VNEXPRESS
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