複雑な感染拡大状況にもかかわらずベトナムの2021年上半期のGDP成長率は5.64%となり、2020年の1.82%から大幅に改善した。
6月29日、ベトナム統計総局は、2021年上半期の社会経済指標データを公表した。それによると2021年上半期のベトナムのGDP成長率は5.64%となり、2020年上半期の1.82%のおよそ3倍の数値を記録した
2021年の成長率は、2018年の7.05%、2019年の6.77%よりは低いが、2016年や2017年のCOVID-19感染拡大前の成長率とほぼ同じ数字となっている。
特に第2四半期の経済成長率は6.61%で2020年第2四半期の0.39%を上回っていることはもちろんのこと、2018年と2019年の第2四半期の経済成長率6.73%とほぼ同等の水準を記録している。
統計総局によると4月末から国内の一部の地域でCOVID-19の感染拡大が発生し、予測不可能な複雑な感染状況により多くの困難とリスクが発生している。この様な状況下で高い成長率を記録出来たことは、政府と首相の強力なリーダーシップの下で政治システム、経済界、国民および、感染防止の最前線で戦う医療機関が一体となって努力してきた結果を示している。
経済成長において、農林水産業は全体の8.17%、製造業と建設業が59%、サービス業が32.7%を占めている。
なかでも製造業は、2021年上半期に9%近い成長率を示しており、2020年上半期の2.91%を上回っていることはもちろん、COVID-19発生前の2019年上半期の9.13%とほぼ同等の水準まで回復している。
経済全体の成長エンジンである加工業は、11.42%の成長率を記録した。また発電業界が8.16%、建設業が5.59%の成長となった。一方で原油の産出量は7.3%減少し、天然ガスの産出量も12.5%減少した。
サービス分野では、レストランなどの飲食店、旅客輸送サービスなどの分野が依然として、感染防止対策による社会隔離措置の影響を受け、多くの困難に直面している。
2021年上半期のサービス業の成長率は、2011年から2021年の成長率で見た場合、僅かに2020年上半期の成長率0.48%を上回っているもののそれ以外の年の数字を下回っている。サービス業の中で卸売り・小売業が5.63%の成長を示し全体へ大きく貢献している。また、金融、銀行、保険分野も9.27%の成長を示した。一方で、倉庫業では成長率が0.39%低下し、宿泊業・飲食業などでは5%以上低下した。
出典:29/06/2021 VNEXPRESS
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