ベトナムサッカー連盟(VFF)は、新たにスポンサーを獲得したことを受けて、ベトナム代表チームの監督に就任が予定されているフィリップ・トルシエ氏にパク・ハンソ前監督よりも高い報酬を支払うことに同意した。
サッカーベトナム代表チームのパク・ハンソ前監督は、1月31日が期限だった代表監督契約の更新をおこなわなかった。そのため、VFFは新たな代表監督を探す必要に迫られ、フィリップ・トルシエ氏に白羽の矢が立った。関係者によると、このフランス人指揮官との契約期間は2年で、両者が合意した場合、更に1年延長される。
トルシエ氏は以前からベトナム代表チームの監督就任に意欲を見せていたため、当初交渉はスムーズに進められていた。しかし、報酬面で、両者の合意が得られず交渉は中断していた。今回VFFが新たなスポンサーを獲得したことで問題は解決した。これにより、VFFは、フランス人指揮官に前任のパク監督よりも僅かに高い報酬を支払うことになった。
パク前監督の報酬は手取りで月額5万USDとされていた。これは、韓国人指揮官がVFFとの合意によってベトナム代表監督として出演する広告収入を全額受け取れる条件を獲得していた点から考えると、全体の収入の極一部にすぎないとみられている。
VFFは、来週にもトルシエ氏との契約合意を正式に発表する予定だ。トルシエ氏は、ベトナム代表チームとU23の両方を指揮するとみられている。トルシエ新監督の初陣は5月にカンボジアで開催されるSEA Games32になる見込みだ。
フィリップ・トルシエ氏は、1955年フランス生まれ。1976年から1983年までフランス国内の各クラブでディフェンダーとしてプレーし、引退後は指導者の道へと進んだ。トルシエ氏は、これまでに南アフリカ、コートジボワール、ナイジェリア、日本の代表チームを指揮しており、アフリカでの実績から『白い呪術師』と呼ばれていた。1999年には日本のU20代表チームを率いてFIFAワールドユース選手権で準優勝し、2000年のアジアカップでも日本代表チームを優勝に導いた。
トルシエ氏は2018年3月からPVFフットボールアカデミーのテクニカルディレクターに就任しており、ベトナムとの縁は浅くない。2019年から2021年にかけてトルシエ氏はベトナムU19代表チームを率い、AFCユース選手権2020への出場権を獲得したが、新型コロナの影響で大会は開催されなかった。トルシエ氏はその後もベトナム国内のVリーグ、1部リーグ、2部リーグ、U21、U19など全国の試合を視察し、次世代の若手育成に力を注いでいた。
2021年6月にVFFとトルシエ氏は、ベトナム代表チームの監督就任について交渉したが、報酬面で折り合わず物別れに終わっていた。
出典:31/01/2022 VNEXPRESS
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