サッカーワールドカップ日本代表の長友選手のインタビューを耳にしました。コスタリカ戦に負けて、強豪国スペインに勝つこと以外に予選リーグ突破の可能性がない中で、チームメイトに「絶対勝てる」と言い続けたそうです。絶望的な状況でも、変えようとする意志を持った人だけが結果を変えることができるのです。
一方で私は、若い時の部活の体験でも、相手にリードされると「今日はもうダメかもしれない。弱い自分が勝てるはずはない」と考えていました。私の独り言の主流は、「もうだめ」、「疲れた」、「やりたくない」……ネガティブ用語のオンパレードです。
アドラー心理学で知られるアルフレッド・アドラーは、「変われないのではない。変わらないという決断を自分でしているだけだ」と語っています。
ところでそんな私でも、ベトナム生活15年で変われたこともありました。自分の役割は仕事を作って、スタッフと一緒に作業し、成果を出すことです。他者の目を気にして仕事をする必要はありません。アドラーにはこんな言葉もあります。
「人から陰口を言われても、嫌われても、あなたが気にすることではない。相手があなたをどう感じるかは相手の課題なのだから」
前期高齢者といわれる世代に差し掛かった今、相手がどう見るかにとらわれることなく、自分が何をしたいか、何をなし得たいかを素直に考えられることが幸せだと感じるようになりました。残りの人生においては、ネガティブと共存しながらも、そんな意識で生活をしたいものです。