ホーチミン市で最大規模の従業員数を抱えるPouyuen社が今年3度目となるリストラで1200人以上を解雇する。
これは、8月23日にホーチミン市労働・傷病兵・社会局のフイン・レ・ニュー・チャン副局長が明らかにした情報だ。Pouyuen Vietnam社は、受注量が予想以上に回復していないことをリストラの理由に挙げている。
今回のリストラでは、無期限労働契約を締結している1231人が退職する見通しだ。8月26日にPouyuen社は該当する社員との雇用契約解除をおこない、退職金の支払い、給与支払い日、社会保険と税務手続きなどの情報を通知するとしている。
今回解雇される労働者への条件は、過去2回と同様だ。具体的には退職する社員に1年あたり0.8ヶ月分の給与を支払う。給与の算定基準は退職前6か月の平均給与とされている。例えば、20年間働いた労働者の退職前6か月の平均給与額が1200万VNDだった場合、1年あたり960万VNDの計算で、20年間だと1億9200万VNDとなる。
労働者と企業の合意後は、労働者は工場に来なくても給与が支払われ、社会保険、健康保険、失業保険も納付される。9月中に企業側は社会保健手帳を返却し、労働契約終了手続きをおこない、その後7日以内に合意条件に基づいた支払いがおこなわれる。
Pouyuen Vietnam社が1996年にホーチミン市で事業を開始して以来、千人単位のリストラをおこなうのは今回が4回目だ。2020年6月にPouyuen Vietnamは2800人の従業員をリストラした。2023年に入ってからこれまでにPouyuen Vietnamは、2回合計で約8000人の従業員をリストラしている。
Pouyuen Vietnamは台湾系の靴製造工場で、従業員数はホーチミン市で最大規模だ。大規模なリストラを実施し、労働契約期限が終了した従業員と再契約しない形で人員削減を進めた結果、同社の従業員数はピーク時の半分近くまで減少したが、それでも約4万人の従業員を抱えている。
チャン副局長は、ホーチミン市労働局はこの会社の動向を注意深くモニタリングしていると述べた。また、職業サービスセンターと協力して失業した労働者への仕事の紹介もおこなっている。
首相の行政手続き改革諮問委員会に属する民間経済発展調査会が首相に送った”2023年末の経済展望と企業経営状況に関する調査報告書”は、企業の外的および内部的な原因によって、2023年末までの数ヶ月間、さらに多くの企業でリストラが進む可能性があると予測している。報告書によれば、約30％の企業が売上が半減したと回答し、売上が増加傾向にあると回答した企業は僅か2.5％だった。
4月末に実施された調査に参加した約9560社のうち、82％が下半期に規模を縮小するか、活動を停止する予定だと回答した。約7300社が事業活動を継続すると回答したが、そのうち71％（約5200社）が従業員を削減する見込みだと回答し、最も多かったのが製造業と建設業だった。
リストラを実施する企業の殆どが民間企業で、半数近くがホーチミン市とビンズン省で活動しており、最大の問題は受注量の減少だと回答している。
出典：23/08/2023 VNEXPRESS
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