全ての企業が付加価値税(VAT)減税政策の恩恵を十分享受できるようにするため、ベトナム商工会議所(VCCI)は、VATの2%減税を全ての商品とサービスを対象に実施すべきだと提案した。
VCCIは、2024年上半期のVAT減税政策草案に関して財務省に意見を提出した。
現在のVAT減税政策草案によれば、VATの2%減税は、現在10%の税率が適用されている一部の商品やサービスグループに適用される予定だ。2%の減税の対象とならない商品とサービスには、通信、情報技術、金融活動、銀行、証券、保険、不動産事業、金属製造と金属加工、鉱山開発(石炭を除く)、コークス生産、化学品の製造、特別消費税課税対象となる商品とサービスが含まれている。
VCCIは、企業が成長の勢いを取り戻し、雇用を創出していくために、VATの2%減税を2024年上半期まで延長することが必要だと主張している。現在、ベトナム経済は依然として多くの困難を抱えており、この状況は来年上半期まで継続すると予測されている。
一方で、VCCIは、VATの減税政策によって企業側に多くの問題が発生している点にも言及している。その主な原因は、VATが10%になるか8%になるかの判別が難しい点にある。
VCCIによれば、政府は減税措置に関する様々なガイドラインを発表しているが、現場では、それぞれ税率の異なる消費やサービスを判別する際に依然として多くの混乱が生じている。
一部の企業は、自社の商品やサービスが税率10%なのか8%なのか、いくら調べてもよく判らないとしている。企業が税関や税務署に確認しても、これらの機関はミスを恐れて明確な回答をしてくれない。別の企業では、新たな税制に対応するために専門の会計スタッフを採用する必要に迫られた。
「ある企業では、顧客と数量、品質、価格について合意したにもかかわらず、VATが8%か10%かについて同意が得られず契約が締結できずにいるケースが発生しています」とVCCIは指摘する。
そのため、VCCIは、企業の活動に支障がないように全ての商品とサービスを対象にVATを10%から8%に引き下げるべきだと主張している。
これより前の10月24日にベトナム銀行協会は、金融機関が企業を支援し、デジタルトランスフォーメーションに投資するためのより多くのリソースを確保するために、2%の減税対象グループに銀行を加えるように提案した。
同協会によれば、現在、多くの金融機関が困難に直面しており、不良債権や潜在的にリスクのある債権が増加傾向にある。2023年と2024年の金融機関、特に小規模金融機関の経営はこれまでより大幅に悪化すると予測されている。その中で、金融機関は依然として企業や国民向けに低金利サポートやサービス料金の減免を求められている。
出典:27/10/2023 VNEXPRESS
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