中国「ベトナムの高品質な製品の輸入を拡大したい」
両国首相が会談、経済協力・戦略的連携を強化
2025年6月24日、中国の天津でベトナムのファム・ミン・チン首相と中国の李強首相が会談を行い、経済・インフラ・科学技術・海上問題など多岐にわたる分野での協力強化に合意した。
会談でチン首相は「中国との関係を最重要かつ戦略的優先とする」と強調した。李強首相も、チン首相が3年連続で中国開催の世界経済フォーラムに出席したことを高く評価し、両国の関係重視を表明した。
高速鉄道と経済回廊を重点協議、初の鉄道合同委員会設置へ
チン首相は、両国を結ぶ標準軌鉄道3路線の早期着工を要請した。特に「ラオカイ～ハノイ～ハイフォン」路線を2025年12月に着工したいとの意向を伝えた。
これに対し、李強首相は、共同鉄道委員会の第1回会合の早期開催と、実現可能性調査の加速を提案。科学的で安全かつ国際基準に則った建設の実施を約束した。
中国、ベトナム製品の輸入拡大と先端分野への投資を表明
今回の会談で中国側は「ベトナムの高品質な製品・農産物の輸入を拡大する用意がある」と明言した。AI、デジタル経済、グリーン経済、第5世代通信（5G）、通信衛星分野などへの中国企業の投資を奨励するとした。
また、電力連携、スマート通関、越中国境経済区の実証モデルの推進、科学技術や文化・観光分野での協力も確認された。
両首相、南シナ海問題では「冷静な対応」を共有
両首相は南シナ海（東海）の問題についても率直な意見交換を行い、「違いを適切に管理し、平和と安定を維持する」ことで一致し、既存の高級レベルの共通認識および「海上問題解決の基本原則合意」の厳格な履行を再確認した。
チン首相は、ASEANと中国が国際法、特に1982年の国連海洋法条約（UNCLOS）に沿った「行動規範（COC）」を早期に妥結すべきだと述べた。
BRICS加盟へ動くベトナム、李強首相は「歓迎」
国際協力の文脈では、李強首相が「ベトナムのBRICSパートナー参加を歓迎する」と表明し、今後、地域・国際フォーラムにおける緊密な連携を約束した。
科学技術・イノベーション分野での協力拡大を約束
同日開催された「中越ビジネス連携フォーラム」にもチン首相は出席した。チン首相は、企業間の連携強化の必要性を強調し、「科学技術、グリーン経済、デジタル経済、循環経済には無限の協力余地がある」と述べた。
フォーラムではエネルギー、鉄道、IT、輸出入など9件の協力覚書が締結された。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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