ダックラック省で発生した痛ましい事故
ダックラック省エアウェル村で、小学2年生の児童が水遊び中に溺死する事故が発生し、SNS上で流行している遊びの安全性をめぐり、保護者の間に不安が広がっている。
亡くなったのは、ルオンテービン小学校に通う小学2年生のĐ.N.B.K.さん。
放課後に外出、湖で発見
同校のルオン・ティ・ホア校長によると、12月2日午後、Kさんは下校後に祖母へ外出の許可を求め、遊びに出かけた。夕方になっても帰宅しなかったため、家族が近隣住民とともに捜索を開始した。
その後、湖の岸辺でKさんの履物が見つかり、住民が潜水して捜索した結果、湖の中で溺死しているのが発見された。
TikTokの「ブーブー・ボート」を模倣か
近隣住民の証言によると、KさんはTikTok上で流行している「ブーブー・ボート(ghe bobo)」と呼ばれる遊びをまねていた可能性があるという。
ホア校長は、事故後に学校で調査を行ったところ、他にも同様の「ブーブー・ボート」を所有している児童が複数おり、その多くがTikTokの動画を参考に自作していたことが判明したと明らかにした。
学校と当局が注意喚起
ホア校長は、「同様の事故を防ぐため、学校では『ブーブー・ボート』に限らず、あらゆる遊びにおいて安全を最優先するよう児童に指導している」と説明する。
また、「特に池や湖、川など危険性の高い場所では、保護者が子どもの行動を注意深く見守る必要がある。SNS上の未検証な内容を安易にまねることの危険性についても、家庭での指導が不可欠だ」と強調した。
エアウェル村人民委員会のグエン・フー・チュエン主席も、「本件を受け、地域内の各学校に対し、『ブーブー・ボート』遊びに関する注意喚起を行うよう文書で指示した」と述べている。
TikTokで拡散する「ブーブー・ボート」遊び
「ブーブー・ボート」は、身近な材料を使って簡易的な浮具を作り、水面に浮かべて遊ぶもので、現在TikTokで一種の“トレンド”となっている。作り方や遊び方を紹介する動画が、各種SNSで多数拡散されている。
浮き彫りになる保護者の見守り不足
今回の事故はSNS上でも大きな反響を呼び、多くの保護者が不安を口にしている。
ホーチミン市在住で小学生の子どもを持つドー・ミン・ホアイさん(31)は、「自宅近くにも水がたまりやすい場所があり、子どもが『ブーブー・ボート』の動画をよく見ていることもあって心配になった」と話す。
一方、チャン・フー・ニャンさん(32)は、「遊び自体が悪いわけではない。問題は、大人の監視が行き届かず、泳ぐ技術もない子どもが危険な環境で遊ぶことだ」と指摘する。
専門家、事故の背景に「危険な環境」と「監視不足」を指摘
生活技能の専門家であるディン・ホアン・ミン氏(ベトナム・スキルズセンター)は、「保護者は子どもに危険を見分ける力を教え、安全でない場所で遊ばないよう指導すべきだ」と述べる。
さらに、「SNS上の娯楽と危険な挑戦を区別できるよう導くことが重要であり、水辺の安全教育を小学校段階から必修化する必要がある」とした上で、「事故の原因は遊びそのものではなく、実際の遊ぶ環境と技能不足、そして大人の監視不足にある」と強調した。
本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN













