ラムドン省(旧ビントゥアン省地域)ティエンタン街区で発生した、ガソリンスタンド従業員が送金決済を受け付けず、すでに給油したガソリンを車両から抜き取った事案を巡り、多くの市民から批判の声が寄せられている。
市民からは、この対応が「プロ意識が欠けているだけでなく、人情にも欠ける」との声が相次いだ。
「態度と倫理の問題」との声
ある市民は「デジタル決済が普及した時代に、5万VNDの送金を理由にガソリンを抜き取るとは信じられない。これは金額の問題ではなく、接客態度と人としての倫理の問題だ」と批判した。
また別の人は「人情がなく、国の方針にも逆行している。見せしめとして厳しく処分すべきだ」と憤りを示した。
危険性や柔軟性の欠如を指摘
多くの意見は、事案自体は小さな出来事であったが、給油後にガソリンを抜き取るという行為によって深刻化したと指摘している。
「5万VNDの送金すら受け付けず、炎天下で3kmもバイクを押して歩かせるのはあまりにも冷酷だ。少し柔軟に対応すれば円満に解決したはずだ」との声もあった。
さらに、「給油済みの燃料をその場で抜き取る行為は、態度の問題にとどまらず、火災などの安全リスクも伴う。ガソリンスタンド内で行うのは極めて危険で、プロ意識に欠ける」と懸念を示す意見も寄せられている。
「QRコードを読む方が早い」と皮肉も
「5万VND分のガソリンを抜き取る作業は、QRコードを一度読み取るよりも時間と労力がかかる。店の評判を落とし、通行人の怒りを招いただけだ」との指摘もあった。
被害に遭った利用者に同情する声も多く、「少額とはいえ、ガソリンを抜き取られ、3kmもバイクを押して歩く経験は忘れがたい屈辱だ」と語られている。
送金を受け付けない給油所は他にも存在
今回の件をきっかけに、「送金決済が一般化しているにもかかわらず、受け付けないガソリンスタンドが少なくない」との指摘も相次いだ。
ホーチミン市内でも、送金を受け付けない、あるいは従業員個人の口座への送金のみを求められるケースがあるとの証言が寄せられている。
一方で、混雑時に送金対応をすることで業務が滞るとして、従業員に一定の理解を示す意見もあり、「双方にとって教訓となる事案だ」との見方も示された。
地元当局が是正を指示
この事案を受け、ティエンタン街区人民委員会は、域内の企業や個人事業者に対し、現金を使わない決済手段を積極的に受け入れるよう是正を求めた。
同委員会は、今回の行為が2021~2025年の国内キャッシュレス決済促進に関する首相の方針に反するだけでなく、観光地域における接遇文化にも悪影響を与えると指摘している。
当局は、今後、オンライン決済の導入を強化し、利用者が送金による支払いを行いやすい環境を整えるよう求めている。
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