財政収入は多いが成長率は伸び悩み
ベトナム中部カインホア省で、財政収入が多いにもかかわらず、経済成長が期待ほど伸びていない理由について議論が行われた。
12月18日、カインホア省人民評議会第7期は第3回会合を開催し、2025年の任務遂行状況に関する報告を審議するとともに、2026年の経済・社会発展に関する決議を採択した。
2026年に向けた各種決議を可決
同会合では、省予算と基礎自治体予算間における2026年の歳入区分および経常支出の分担、2026~2030年期の省経済・社会発展計画、2026年単年度の経済・社会発展計画などに関する決議が採択された。
土地使用料収入が成長に直結せず
会合の中で、カインホア省人民評議会議員から「カインホア省は多額の財政収入を確保しているにもかかわらず、なぜ経済成長が期待通りに進んでいないのか」との質問が出された。
これに対し、カインホア省財政局のチャウ・ゴー・アイン・ニャン局長は、2025年の財政収入増は主に土地使用料によるものであり、不正が指摘されていた一部プロジェクトの是正や、大規模都市開発事業における用地取得の一部完了が要因だと説明した。
大規模都市開発は将来の成長要因
ニャン局長は、「Vega Cityやカムラン湾沿岸の都市開発区など、大規模プロジェクトを強力に推進してきたが、これらは収入源ではあるものの、現時点では成長を生み出していない。土地使用料の支払いが完了した後に建設工事が本格化し、そこから将来的な成長と付加価値が生まれる」と述べた。
洪水被害と工業生産の未達も影響
また、直近に発生した歴史的な豪雨・洪水の影響により、工業生産量が計画に達していないことも、財政収入に比して経済成長が伸び悩む一因だと指摘した。
将来の財政収入を支える要素
今後の財政収入を維持するための原動力や突破口について、ニャン局長は、停滞・未解決案件となっているプロジェクトに対する財政義務の確定を引き続き進める方針を示した。
さらに、カインホア省には、まだ財政義務が算定されていない大規模都市開発案件が存在しており、これらも将来の収入源になるとした。
エネルギー案件と工業団地への期待
加えて、エネルギー分野では多くのプロジェクトが問題解消を経て稼働を開始しており、工業団地内では複数の工場建設が継続中であることから、これらが将来の安定的な財政収入の確保に寄与すると説明した。
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ベトナム進出支援LAI VIEN



















