ホルムズ海峡で輸送船被弾、LPG供給に重大影響
PVGas Trading(ベトナム・ガス総公社傘下)は3月2日夜、南部顧客向けに緊急文書を発出し、LPG(液化石油ガス)供給の一時停止を通知した。
同社によると、2026年3月10日以降にPVGasのチーバイ/ジエムディエン冷却LPGターミナルへ入荷予定だった全ロットが停止となる見通しである。
■ サウジ施設事故で供給中断
まず、国際サプライヤーが2月23日に発生したNGLジュアイマ施設(サウジアラムコ)の桟橋崩落事故を理由に不可抗力を正式宣言。これにより契約済みのプロパンおよびブタン供給が中断された。
サウジアラムコ(Saudi Aramco)の関連施設での事故が、供給停止の第一の要因となった。
■ 中東武力衝突で輸送ルートも寸断
第二の要因は中東地域の武力衝突である。
ホルムズ海峡通過中の大型タンカーがミサイル攻撃を受け、少なくとも2隻のVLCC(超大型原油タンカー)が被弾したとされる。
さらに、中東の複数のNGL/LPG生産施設も攻撃を受け深刻な損傷が発生した。安全確保のため、3月後半から4月末までに出荷予定だったVLGC(大型LPG船)の配船計画は停止された。
3月10日以降の供給見通し立たず
PVGas Tradingは文書で、
「不可抗力事由により、3月10日まで輸入納入を減速せざるを得ず、同日以降は代替輸入手配の目処が立っていない」
と説明。事態は同社の管理能力を超える状況であるとしている。
■ 代替調達は極めて困難
同社は代替供給源の確保を急いでいるが、東アジア市場全体で供給不足が発生しているという。
タイではすでに燃料輸出を制限する緊急措置が発動されており、地域的な需給逼迫が顕在化している。
■ 顧客に自主対応を要請
当面の対応として、顧客企業に対し、
- 消費計画の見直し
- 代替調達ルートの確保
を自主的に進めるよう要請した。
今後も状況を随時更新し通知するとしている。
今回の事態は、中東地政学リスクがベトナムのエネルギー供給に直接波及した象徴的事例といえる。
供給途絶が長期化すれば、国内LPG価格や産業用燃料市場への影響拡大も避けられない見通しである。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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