長期ビジョンで高所得都市へ
ベトナム共産党のトー・ラム書記長は3月17日、首都ハノイの発展に関する政治局決議を公布した。
この中で、ハノイは2035年までに1人当たり所得1万8800USDを達成する目標を掲げた。
さらに2065年には、GRDP約1兆9200億USD、1人当たり所得9万5000USD以上とし、世界トップクラスの生活水準と幸福度を持つ首都を目指すとしている。
「文化」を成長の中核に位置付け
決議では、ハノイを国家の政治・行政の中枢と位置付けるとともに、新たな発展モデルを牽引する都市と定義した。
特に注目されるのは、「文化」を中心に据えた点である。
「伝統・アイデンティティ・創造性」を核とし、これを内発的な成長エンジンとする方針が示された。
紅河を軸に100年都市計画
都市空間については、100年単位の長期視点で再設計される。
紅河を中心軸とした景観・生態・文化空間を形成し、都市構造は「多層・多極・多中心型」へと転換する。
また、強い権限移譲を伴う特別制度を導入し、柔軟かつ迅速な都市運営を可能とする。
2030・2035・2045の段階目標
発展ロードマップでは、具体的な数値目標が示された。
・2030年:GRDP1130億USD以上、1人当たり所得1万2000USD
・2035年:グリーン・スマート都市化、1人当たり所得1万8800USD
・2045年:アジア太平洋のイノベーション拠点、1人当たり所得4万2000USD
また、2035年にはデジタル経済が成長の50%を占め、文化産業の比率も10%以上とする計画である。
インフラ・経済・制度で9大改革
目標達成に向け、9つの重点施策が提示された。
都市インフラ
・単一中心から多極型へ転換
・2030年までに都市鉄道100km整備
・南部に第2国際空港を検討
経済構造
・知識・技術主導型へ転換
・ホアラックハイテクパークを中核に
・金融センター、自由貿易区(FTZ)、テックバレー構築
制度改革
・政策実験(サンドボックス)導入
・「挑戦する公務員」の保護制度
・公益目的での責任免除措置
AI活用のスマート統治へ
都市運営では、従来の行政管理から脱却し、データとAIを活用したスマートシティ型へ移行する。
教育、医療、文化サービスの高度化とともに、包括的な社会保障の充実も掲げられている。
実現へ法制度整備を加速
実行面では、国会と政府に対し首都法(改正)など関連法整備を求めた。
また、統治モデルも
「デジタル政党・開発型政府・先導企業・合意する国民」
という新たな枠組みに転換するとしている。
世界トップ水準の都市へ挑戦
今回の決議は、ハノイを単なる首都から、アジア・世界レベルの都市へと引き上げる長期戦略である。
急速な経済成長と都市化を背景に、ベトナムは首都機能の高度化と国際競争力の強化に本格的に乗り出した形だ。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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