ベトナム、新たに「ドンナイ市」を設立
5月18日夜、ドンナイ市ロンフン広場で、ドンナイ市の成立を記念する式典が開催された。
式典では、トー・ラム書記長兼国家主席が出席し、国会決議の公布と労働勲章一等章の授与が行われた。
新たに発足するドンナイ市は、現行のドンナイ省の全域を基盤として設立され、2026年4月30日の国会決議に基づき正式発足する。発足後は、ホーチミン市、ラムドン省、タイニン省、さらにカンボジアと接する広域都市となる。
「中央直轄市」にふさわしい発展を要求
トー・ラム書記長兼国家主席は、「ドンナイ市の成立は大きな節目であり、新たな発展段階の始まりだ」と強調した。
その上で、新たな地位には新たな発展ビジョンが必要だと述べ、ドンナイ市は中央直轄市として、より高い競争力と広域波及力を備えた成長拠点を目指すべきだと求めた。
また、将来的には、ハノイ市やホーチミン市のように、「アジアで住みやすく、起業しやすい都市ランキング」に名を連ねる都市へ成長することへの期待も示した。
ロンタイン空港を核に新成長モデル構築へ
今回の発言で特に注目されたのは、ロンタイン国際空港を中心とした都市再編構想である。
トー・ラム書記長兼国家主席は、ドンナイ市が従来型の工業都市モデルから脱却し、
- 生産性
- 技術力
- 知識集約型産業
- イノベーション
- 国内企業への波及効果
を重視する新たな成長モデルへ移行すべきだと指摘した。
さらに、
- ロンタイン空港都市
- ニョンチャック地区
- 周辺都市圏
を一体的に開発する総合計画の早期策定を求めた。
また、
- ロンタイン空港第2期
- ビエンホア~ブンタウ鉄道
- 空港接続インフラ
など大型交通インフラの整備加速も指示した。
「工業都市」から「多機能成長都市」へ
トー・ラム書記長兼国家主席は、ドンナイには、
- 強力な工業基盤
- 広域物流ネットワーク
- 国境接続機能
- 多様な文化・宗教
- 東南部地域の玄関口という地理的優位性
など、戦略的優位性が集中していると評価した。
その上で、
- 工業
- サービス
- 都市開発
- エコロジー
- 文化
- 国境経済
- 国防・安全保障
を相互連携させる「多機能型成長都市」を構築する必要性を強調した。
土地投機や乱開発への警戒も
一方で、急速な都市開発に伴うリスクにも言及した。
トー・ラム書記長兼国家主席は、
- 土地用途変更
- 土地入札
- 用地収用
- 補償問題
を厳格に管理する必要があると指摘。
特に、
- 土地の囲い込み
- 投機
- 未利用地の放置
については断固として対処するよう求めた。
328年の歴史を持つ南部の重要拠点
式典後には、ドンナイの328年にわたる歴史を描いた芸術プログラム「ドンナイ―南部の気概、国家と共に発展」が上演された。
ドンナイは、ベトナム南部でも最も早く工業化が進んだ地域の一つであり、近年はロンタイン国際空港計画を背景に、ベトナム最大級の成長エリアとして注目を集めている。
今回の「ドンナイ市」設立は、単なる行政区画変更ではなく、ホーチミン都市圏拡張と南部経済圏再編を見据えた国家戦略の一環との見方も強まっている。















