ファン・ミン・チン首相は、ワクチン接種目標が達成できれば、物流、交通、製造、サービスなどの分野で安全な活動シナリオを構築することが可能になるだろうと発言した。
9月5日の午後、チン首相は全国COVID-19感染防止管理委員会との会議の席上で上記の発言をおこない、関係省庁に対してCOVID-19に対して安全な形で社会・経済を回復させるシナリオの構築を指示したと明かした。首相は、十分なワクチン接種が行われた地域から率先して上記のシナリオに取り組む必要があるとしている。
これは、会議において首相が都市封鎖措置を永遠に継続することは出来ず、長期的にはウイルスと共存する方向性を模索する必要があると2度強調した後で、発表された内容だ。
8月29日に開かれた社会隔離措置が適用されている20の省と市の1000以上の市町村を集めた会議においても首相は、「我々は感染抑制の目標を設定し、同時にこの戦いが長期にわたることも確認した。感染症を根絶させることは不可能で、長期的にはウイルスと共存する適切な手段を模索する必要がある」と話していた。
その3日後の医療分野の研究者との会合で首相は、経済と市民生活に多大な影響があるため、都市封鎖を永遠に継続することは不可能であると強調した。ベトナム政府の目標は、感染拡大を防ぎ、感染症と安全に共存する方法を模索し、ワクチンと薬によって死亡率を低減させることである。チン首相は、世界の多くの国が戦略を変更し、感染症に適応してウイルスと共存する道を選んでいると指摘した。
9月5日午後の会議で、チン首相は国民に対して、COVID-19の感染を抑え込むために社会隔離措置の実施など感染防止対策に積極的に参加するように呼び掛けた。「政府は、多くの国民と企業がベトナムに新たな日常を取り戻すために多大な努力を強いられていることを理解しています。」と首相は述べた。
チン首相は、現在のベトナムの感染対策は過去2年間の科学者の知見や世界各国の対応状況を参考にして導き出されたものであると説明した。しかし、結果は期待通りにはなっていない。その原因の一つは、全てのレベルで感染対策を厳格に実施することが出来ていないからだ。一部の社会隔離地域では、実施が不十分であったり目標が不明確であったりする。
社会隔離措置が適用されている地域では、引き続き全住民を対象に広域検査を実施する必要がある。9月中旬までに感染リスクの高い地域と非常に高い地域では2～3日に1回検査を実施し、その他の地域でも最低1回は全住民の検査を実施する。グリーンゾーンでもF0を早期に発見するために定期的に検査を継続する。
会議の席上、外務省のブイ・タイン・ソン大臣はこれまでにベトナムは3300万回分のワクチンを受取っており、これは8月初旬に比べて2倍の量であると説明した。予定では、9月末までにベトナムは5000万回分のワクチンを受け取れることになっている。
出典：06/09/2021 VNEXPRESS
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