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インドネシア車がベトナム輸入車市場を席巻 5月輸入台数は4割超増加

ベトナムでの輸入が増加しているインドネシア製の日本車
(C)THANH NIEN

ベトナムの完成車輸入が再び増加に転じた。2026年5月の輸入台数は2万3,730台となり、前月比で43.1%増加した。特にインドネシアからの低価格帯車種の流入が急増し、輸入車全体の約半数を占める結果となった。

一方、中国からの輸入はやや減速したものの、依然として5,000台を超える水準を維持している。

5月の完成車輸入は2万3,730台

ベトナム税関局によると、2026年5月に輸入された完成車(CBU)は2万3,730台で、輸入額は5億4,800万USDに達した。

前月比では7,150台増加し、台数ベースで43.1%増、輸入額ベースでも26.2%増となった。

4月に一時減少した輸入車市場は、5月に入り再び拡大へ転じた形である。

国内組立車より輸入車が好調

ベトナム国内の自動車市場では、ここ2か月ほど販売の伸びが鈍化しているものの、消費者の輸入車志向は依然として強い。

ベトナム自動車工業会(VAMA)の販売統計によると、2026年に入ってから加盟メーカーの輸入車販売台数は一貫して国内組立車を上回っている。

5月の販売実績は以下の通り。

  • 輸入車:1万6,855台
  • 国内組立車:1万3,080台

両者とも前月比6%減となったが、輸入車が依然として優勢を維持している。

なお、この数字にはビンファストおよびヒュンダイの販売台数は含まれていない。

インドネシア車が首位を奪還

輸入先別では、インドネシアがタイと中国を抜き、5月の最大供給国となった。

5月にベトナムへ輸入されたインドネシア製車両は1万1,308台で、輸入額は1億6,250万USDを超えた。

前月比では7,540台増加し、輸入車全体の約48%を占めた。

主力となっているのは以下のような普及価格帯モデルである。

  • 7人乗りMPV
  • BセグメントSUV・クロスオーバー
  • Aセグメント小型車

価格帯は4億~8億VND(約1万5,000~3万USD)程度が中心であり、ベトナムの一般消費者にも手が届きやすい。

こうした車種は、国内組立車とも直接競合する存在となっている。

タイ車も増加、中国車はやや減速

タイからの輸入も増加した。

5月の輸入台数は5,897台で、前月比1,000台超の増加となった。輸入額は1億3,020万USDだった。

一方、中国車は4月に大幅増を記録した後、5月はやや減速した。

輸入台数は5,433台となったものの、輸入額は2億1,310万USDに達し、インドネシア車やタイ車を大きく上回った。

これは中国から輸入される車両に乗用車だけでなく、

  • トラック
  • 商用車
  • 特殊車両

などが多く含まれるためである。

特に商用車分野では、中国メーカーは価格競争力の高さを武器に市場シェアを拡大している。

2026年累計輸入は9万5,900台

2026年1~5月の累計では、ベトナム企業が輸入した完成車は9万5,900台となった。

輸入総額は22億9,600万USDに達し、前年同期比で、

  • 台数:14.2%増
  • 輸入額:25.7%増

となっている。

低価格輸入車の存在感が拡大

今回の統計からは、ベトナム市場で輸入車人気が依然として根強いことがうかがえる。

特にインドネシア製の低価格帯車種は、ASEAN域内の関税優遇を背景に価格競争力を高めており、市場での存在感を急速に拡大している。

一方、中国車は乗用車だけでなく商用車市場で強みを発揮しており、輸入額ベースでは依然として高い水準を維持している。

国内メーカーや国内組立車にとっては、ASEAN勢と中国勢の双方との競争が今後さらに激しくなる見通しである。

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