ベトナムの牛肉ブランド「Niku-Ichi」は、300日以上にわたる穀物肥育と48時間の冷蔵熟成を組み合わせ、肉質や風味の向上に取り組んでいる。同ブランドを運営するJapan Vietnam Livestock(JVL)は、農場から加工までを一貫して管理するサプライチェーンを構築。日本人専門家による飼育管理や国際的な食品安全管理手法の導入を通じて、品質と安全性の確保を目指している。
食品の産地や生産工程への関心が高まるなか、飼育期間や飼料、加工方法を明確にすることで、消費者の信頼獲得につなげる狙いだ。
日本人専門家が管理する300日超の穀物肥育
Niku-Ichiは、ベトナム北部のタムダオにある75.6ヘクタールの農場・加工施設で牛を飼育している。牛舎には換気用の送風設備や、再利用した有機資材を活用するバイオベッド方式の床を採用し、飼育環境の管理に取り組んでいる。
飼料には、トウモロコシや大豆などの穀物に加え、乾草、発酵処理した稲わら、オーツ麦の牧草などを使用する。日本人専門家が飼料の配合や給餌比率を監督し、牛の成長段階に応じて栄養管理を行うとしている。
同ブランドが特徴として打ち出すのは、300日を超える穀物肥育期間である。一般に、穀物肥育は牛肉の脂肪交雑、いわゆるサシの形成に関係する飼育方法として知られる。Niku-Ichiは、穀物を与える期間を300日以上継続することで、肉質や脂肪の入り方を追求している。
サシの入り方と肉の柔らかさに注目
穀物肥育によって目指すのは、赤身の中に脂肪が細かく入り込んだ、均一感のある肉質である。
Niku-Ichiによると、300日以上の穀物肥育は、肉の柔らかさや香り、脂肪交雑の形成に寄与するという。赤身と脂肪がバランスよく分布することで、調理時に脂肪が溶け出し、風味やジューシーさを引き出すことが期待できる。
同ブランドは、こうした飼育方法によって、脂のうま味と赤身の食感を両立させた牛肉の提供を目指している。
農場から加工まで一貫管理、HACCPに基づく衛生管理
Niku-Ichiを運営するJVLは、農場から加工・出荷までを一貫して管理する体制を整えている。
加工施設では、食品の危害要因を分析し、重要な工程を管理する衛生管理手法であるHACCPに基づく管理を導入している。また、フート省の畜産・獣医・水産関連当局の検査担当者が定期的にサンプルを採取して検査を行い、基準への適合を確認した枝肉には検査済みの印を付けるとしている。
飼育から加工までの各工程を管理することで、製品の品質維持と衛生管理の徹底を図る方針だ。
48時間の冷蔵熟成で肉質と風味を追求
加工工程では、温度を厳密に管理した環境で48時間にわたる冷蔵熟成を行っている。
冷蔵熟成は、一定の温度条件下で肉を保管し、酵素の働きなどによって肉質や風味の変化を促す方法である。Niku-Ichiは、この工程によって肉の柔らかさを引き出し、素材本来の風味を維持することを目指している。
また、温度管理や加工工程の衛生管理を通じて、交差汚染のリスク低減にも取り組んでいる。
飼育方法と加工技術を組み合わせ、ブランド価値向上へ
Niku-Ichiは、300日以上の穀物肥育、日本人専門家による飼育管理、HACCPに基づく衛生管理、48時間の冷蔵熟成を組み合わせ、牛肉の品質向上に取り組んでいる。
消費者が食材の味だけでなく、生産地や飼育方法、加工工程にも関心を寄せるなか、JVLは生産から加工までの管理体制をブランドの差別化要素として位置付けている。
今後、こうした生産工程の透明性や品質管理への取り組みが、ベトナム国内の牛肉市場におけるブランドの認知度や消費者の信頼獲得にどのようにつながるかが注目される。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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