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ベトナムエラー通信簿Vol.27
私は見ざる、言わざる、聞かざる
最終判断をするのは妻ですから

アイクラフトJPNベトナム 西田社長

 1年に1度だけ日本に帰国すると、普段の一人暮らしでは体験しないことが起こります。ベトナムでの単身生活は自分勝手で気ままですが、日本に帰ると私の立ち居振る舞いに対する妻の苦情がすかさず飛んできます。

 ストーブを点けようとすると「何で厚着をしないの。灯油代にお金がかかることを知らないの?」、雑巾がけした時に使った水を捨てようとすると、「ゴミも一緒に流しているじゃない、配管が詰まったら責任取れるの?」……次々とイエローカードが出されます。サッカーのルールなら即退場です。

 今回の最大のイベントは、キッチンの水が出なくなったことでした。設備の老朽化が原因のようです。数年前は風呂場、今回はキッチンです。修理に相当お金がかかるようで、住宅ローンを支払いながらの修理代は大変です。夫婦関係同様、戸建住宅も20年以上経つとあちこちに劣化が表れてきます。

 修理代金は話題にはなりましたが、「これは私の課題ではない」と心の中で思います。一応、家に必要なお金は入れているので、今ある中で解決してもらうしかありません。私にできることは、妻に不用意な反論をしないで、聞いたふりをすることです。最終判断は妻にしてもらうだけです。

 日光東照宮には「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿の彫り物があります。実は、これを守っていれば相手の欠点や短所を追求せず、人との争いはしなくてすむという意味のようです。家康も奥方や側室にはそのようにしていたのではないかと、私は都合よく解釈しています。

西田俊哉 Toshiya Nishida
アイクラフトJPNベトナム社長。生命保険会社に23年勤務の後、2005年に仲間とベンチャーキャピタル・IPO支援事業の会社を創業し、2007年に初来越。現在は会社設立、市場調査、不動産仲介、会計・税務支援などを展開。