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ベトナム企業の逆襲 「ねじも作れない」から自動車・EV輸出国へ

BROTHER FASTENER .,JSCのねじ製造現場
(C)THANH NIEN

ベトナム企業の底力 「ねじ」から自動車へ

かつて外資系企業から「ベトナム企業はねじも製造できない」と揶揄された時代があった。しかし現在、ベトナム企業は自動車や電気自動車(EV)を自ら製造し、現代的な技術を掌握するまでに成長している。数十億USD規模の企業グループが台頭し、ベトナム企業の世界地図上での存在感を塗り替えつつある。

「ねじを作れない」は過去の話

2012年設立のBROTHER FASTENER Joint Stock Company(本社・バクニン省)は、現在ボルト・ナット・ねじなどを製造し、トヨタ、ホンダ、ヤマハ、ピアッジオ、ビンファストなどバイクや自動車メーカーに部品を供給している。

同社の製品は、単なるナンバープレート用ではなく、燃料タンクキャップや自動車シートなど高い耐久性が求められる部分にも使用されている。材料の均質管理、機械的特性の安定確保、納期遵守の三要素を徹底し、競争力を確立した。

現在はハノイ南部支援工業団地(Hanssip)で工場拡張を進め、生産能力を年間1万2,000トンへ引き上げる計画である。将来的には自動車部品サプライチェーンへの深耕に加え、航空産業参入も視野に入れる。

110万社時代の到来

2025年通年で新設・再開企業は30万社超となり、前年同期比30%以上増加した。登録資本金は6,000兆VND超(前年比71%増)。これにより稼働企業数は約110万社に達し、初めて100万社の大台を突破した。

コロナ禍や資材価格高騰、金利上昇、制度面の課題を乗り越えた企業群が、技術導入やデジタル化、グリーン転換を進めながら再拡大局面に入っている。

組立から「主役」へ

単純な加工・組立段階から、より高付加価値の生産・供給網へと踏み込む企業も増えている。代表例として、

  • ビングループ(Vingroup
  • ビナミルク(Vinamilk
  • ホアファットグループ(Hoa Phat Group
  • チューンハイオート(Truong Hai Auto Corporation
  • FPTコーポレーション(FPT Corporation
  • THグループ(TH Group

などが挙げられる。これら企業は数十億USD規模のプロジェクトを手掛け、技術力とコスト競争力を高めている。

自動車産業が試金石

自動車産業は国内技術力の指標とされる。過去20年、外資メーカーによる現地生産では期待された部品国産化率は十分に進まなかった。

しかし、ビングループ(Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)が内燃機関車からEVへと大胆に投資を進めたことで状況は一変した。

ベトナムは初めて自国ブランドがEVを製造できるようになり、さらに海外へ輸出、海外工場建設まで進出している。

成長の次の段階へ

世界銀行ベトナム事務所は「輸出主導の容易な成長時代は急速に終わりつつある」と指摘する。今後は外資依存から脱却し、国内企業主導のイノベーションと技術内製化が鍵となる。

政治局の複数決議や政府の支援方針のもと、科学技術とイノベーション促進が重視されている。強力な経済グループが国内企業を結束させ、サプライチェーンを内製化することが、経済的自立の核心と位置付けられている。

新たな歴史的局面

共産党指導部は企業家を「経済戦線の兵士」と位置付け、政府も全面的支援を表明している。

「必要な場所に企業家あり。困難を可能に変える」とのメッセージのもと、ベトナム企業は歴史的な転換点に立っている。

かつて「ねじも作れない」と言われた国が、自動車を、そしてEVを輸出する時代へ。

ベトナム企業は今、次の段階へと踏み出している。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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