ドイツの市場調査会社Statistaによると、ベトナムの2022年ナイトウェア・アンダーウェア市場売上高は1億520万USD(約154億円)で、2022~2026年の年間平均成長率は7%と予測。。マクロ視点でも2019年ベトナム人口9646万人のうち女性が4831万人で、若い世代(0~29歳)は2149万人と女性全体の44%と多い。結婚後は1年以内に妊娠・出産するケースが多い。
日本と比較すると、2021年の年間出産数は日本の81万人に対してベトナムは157万人と約2倍。合計特殊出生率も日本1.3に対してベトナム2.0で、ベトナムでのマタニティ製品の需要の伸びが予測できる。
インナーのサイズは産前産後で大きく変わるが、ベトナムでは妊娠前に購入したものを産後もそのまま使い、インナーが背中の肉に食い込んでいるケースが多々見受けられる。「適切なインナー」に対する関心度の低さがうかがえる。
ベトナム人女性は華奢な人が多く、インナーのサイズはAやBカップが大半。伝統衣装アオザイをはじめ、体のラインが出る衣類を身に着ける傾向があり、分厚いパッド入りを好む。「形をきれいに見せられるタイプ」が主流なのだ。
しかし今後は、「自分の体にフィットした、リラックスできるタイプ」の需要が拡大していくだろう。健康志向や美意識の高い国民性であり、近年のフィットネス人口の増加も相まってワイヤレス商品の展開が加速していることから、産前産後用インナーに快適さと美しさを求める女性は増加する見込みだ。
インナーは直接肌に触れる製品であることからも、品質が良い日本製が入り込める余地は十分にあると言えるだろう。