大雨が上がった後でホーチミン市タンフー区の一部の道路に赤い水が溢れ、周辺には化学物質のような悪臭が立ち込め、数百世帯に影響がでた。
10月23日の午後、1時間に及んだ大雨の後でタンフー区タントイホア街区の多くの路地に真っ赤な水が溢れた。一部の場所では水が膝の高さまで達しており、水面には大量の油や泡が浮いており、辺りには化学物質のような悪臭が漂った。道路周辺の多くの家屋で汚染された水が家や庭に侵入してきた。
この地区に30年以上住んでいるというチャン・ティ・フーンさん(56歳)は、このような現象は見たことが無いと話す。水の中を歩いた人は足にかゆみを感じたので、長靴をはく必要があった。
フーンさんによるとこの近くで夜間にこっそりと布地の染色をしている工場があり、そこの配管から排水が漏れたのではないかとのことだ。
同じく現場近くに住むジエウ・トゥイさん(35歳)の家族は、鼻に入る化学臭によってめまいや頭痛がしたため、家のドアを締め切り家の中でもマスクをしなければならなくなった。トゥイさんの家の前の歩道と街路樹も血のように赤い水に囲まれていた。この汚染された水が病気をもたらすのではないかと恐れたトゥイさん家族は、家から一歩も外に出なかった。
同日の19時ごろに水は引いたが、多くの道路がまだ赤色に染まったままだった。
タントイホア街区人民委員会のグエン・ミン・チュン主席は、この道路の周辺には染色工場などないと説明する。しかし、この地域はヒエップタン水路の端に位置しており、他の場所から出た汚染された排水が、大雨によってこの地域で溢れた可能性があるとしている。現在、人民委員会が原因を詳しく調査している。
ホーチミン市のタンフー区には多くの印刷、染色、機械工場があり、特にタントイホア街区のホアビン通りに集中しているため、公害を心配する声が市民から出ていた。昨年末、ホーチミン市環境資源局は、ホアビン通りにある8か所の工場に対して抜き打ち検査を実施し、5つの工場で違反行為が確認されていた。
出典:23/10/2022 VNEXPRESS
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