ベトナム電力公社(EVN)は、各家庭に対して節電のためエアコンの設定温度を26℃以上に設定するよう呼びかけている。
これはEVNが2023年の節電促進に関して各地方自治体に送付した文書に記載されていた内容だ。EVNは各自治体に対してエアコンの設定温度を26度以上とし、各家庭内での自主的な節電を促進するよう住民に対して呼びかけることを提案している。
EVNは5月15日の活動報告において、ピーク時間帯の11時半から14時半と20時から22時の節電について”国民とお客様の支援と協力をお願いする”と述べている。
エアコンを使用する際は設定温度を26℃~27℃以上とし、扇風機などと組合わせることを推奨している。また、消費電力の高い設備を複数同時に使用することも避けるように呼びかけている。また、EVNは同じ文書の中で、例年の電力消費量に対して行政機関は10%、病院と学校は5%、街灯は50%消費電力を削減するよう提案している。
ホーチミン市人民委員会も節電強化に関する緊急対策文書を発表した。その中で、人民委員会は行政機関やオフィスビルに対して始業時間から60分後からエアコンを使用し、就業時間60分前にエアコンを切るように要請した。また、廊下や公共エリアの照明を50%に落とし、エレベーターの稼働率を50%にして階段の使用を奨励するとしている。さらに、業務や会議でのフォーマルなスーツの着用を控えるように求めている。この要請は5月16日から6月30日まで適用される見込みだ。
ベトナムの電力需要は、猛暑によって急速に増加しており、6月から7月ごろまでこの状況が続くと予想されている。EVNによれば、5月6日の電力需要は、週末の休みの日にもかかわらず前年比12.34%増で過去最高の895kWhを記録した。一方でエルニーニョ現象の影響による水不足は深刻な状況で電力供給にも影響が出るとみられている。
エアコンは現代社会で最も一般的に使用されている家電製品の1つだ。専門家によればエアコンの設定温度が外気温と差が大きいほど消費電力が大きくなり、健康にもよくない。基本的には外気温との差を10℃(最適は7℃)以内と設定し、扇風機を併用することで風通しを良くして電力を節約する必要がある。
専門家は、室外機を直射日光の当たらない場所に設置し、部屋の開口部を小さくし、カーテンで部屋の中に直射日光が入らないようにするなどの対策によって消費電力を抑える工夫をすることを推奨している。9000BTUのエアコンは15㎡未満の室内に最適で、それより大きな部屋や密閉されていない部屋、直射日光があたる部屋などは1万2000BTUのエアコンが適している。
また、エアコンを定期的に清掃することで性能を最大限に発揮させることができ、節電にも繋がる。
出典:17/05/2023 VNEXPRESS
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