3月6日の午前、ホーチミン市のチョーライ病院を「子供が救急搬送された」という連絡を受けた4人の保護者が訪れ、2億4千万VNDを振り込んでいたことが分かった。同様の詐欺の被害者はこれで7人となった。
この保護者達は、午前中に子供を探してチョーライ病院へやってきた。保護者達の話では、見知らぬ番号から電話がかかってきて、「あなたの子供がチョーライ病院へ緊急搬送されたので、緊急手術のために費用を送金してください」と指示された。3組の保護者は急いで振り込みをした後で病院を訪れ、初めて自分たちが詐欺の被害にあったことを知った。
具体的には、午前9時40分ごろ、子供をホーチミン市4区の学校に通わせている母親のもとに子供が転んで脳挫傷となったので、緊急手術の費用が必要だと連絡が来た。この母親は、慌てて指示された口座に2000万VND（約11万5000円）を振り込んだ。
その20分後、今度は10区の学校に子供を通わせている保護者がチョーライ病院を訪れ、指示された2つの口座に2回に分けて2億VND（約115万円）を振り込んだと伝えてきた。
同じ頃、カナディアンインターナショナルスクールに子供を通わせている保護者のところにも2億VNDの送金を要求する電話がかかってきた。この保護者は振込はせずに直接病院に行って情報を確認した。
12時ごろに2区の学校に子供を通わせている保護者がチョーライ病院を訪れ、子供が転んで脳に損傷を受けたので、緊急手術の費用が必要だと連絡を受けたと報告した。この保護者は、約2000万VNDを指定された口座に振り込んでいた。
この4日間にこれで7人の保護者が”子供がチョーライ病院に緊急搬送された”との虚偽の連絡を受けて、緊急手術費用を振り込むように指示されていたことが分かった。これより前の3月3日にも3人の子供の保護者が同様の連絡を受け、合計7000万VNDを指定された口座に振り込み、後に病院で詐欺だったことが判明している。
チョーライ病院は、詐欺の疑いで警察に告発しており、現在警察が捜査を進めている。
チョーライ病院では、詐欺の被害にあわないよう保護者に警告している。同じような連絡が来た場合、保護者はチョーライ病院の受付へ電話し、子供の入院状況を確認する必要がある。
3月6日の午後、ホーチミン市教育訓練局のグエン・バン・ヒウ局長は、全ての学校に対して保護者に見知らぬ相手から子供が事故にあって緊急手術のために費用が必要だとの連絡が来た場合、注意するよう促すことを要請した。
「担任の教員は、電話に出て生徒の状況について保護者と話し合う準備をしておく必要があります。もし、保護者が教員と連絡が取れない場合、パニックを起こして指示通り振り込みをしてしまうことを避ける必要があります。」とヒウ局長は述べた。
出典：06/03/2022 VNEXPRESS
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