2023年1月から2月にかけてベトナムからロシアへの輸出額は2億500万USDとなり、昨年同期と比べて60%近く減少した。
これは、ロシアにあるベトナム商務部の報告書に記載されていた情報だ。このうち、鉄鋼、履物、電子製品は、輸出額がほぼ100%減少した。米などの農産物や水産物も20~50％減少した。ベトナムからロシアへの輸出22品目の中で、ゴム、縫製、コーヒーだけが前年同期比で輸出額が増加している。
輸出額が減少している主な原因は、ロシアとウクライナの戦争状態が依然として継続しているためだと考えられている。ロシアに対する経済制裁は現在も続いている。多くの企業は、ロシアとウクライナ以外の国との対立がさらにエスカレートすることに懸念を示している。現在、主要な海運会社と航空会社はロシアへの直行ルートを再開していない。そのため、ベトナムとロシアの物流や決済には多くの問題が発生している。
ベトナム商務部は各業界団体や企業に対して、ロシアとのビジネスをおこなう場合は、適切な対応がとれるように常に市場の状況を注意深く監視しておく必要があると警告している。
ロシア企業との取引をおこなう場合は、契約を締結する前に、商務部などを通じて事前に取引先の情報を十分に確認しておく必要がある。契約書の内容についても、ベトナム企業の利益を保護する内容である必要がある。
2023年2月までのベトナムとロシアの輸出入総額も4億200万USDで、前年同期と比べて62%近く減少している。
商務部によれば、最近、多くのロシア企業がベトナム企業との取引拡大に意欲を見せている。展示会や商談会に参加したり、投資チャンスを探るためにベトナムを訪問するロシア企業の数は、増加傾向にある。
現在、ロシアでスーパーマーケットチェーンを展開する企業は、農産物、食品、衣類、履物などの分野でベトナムとの取引を拡大させたい意向だ。
そのため、商務部では商工省傘下の貿易促進局、各行政機関、業界団体に対して、ロシア企業がベトナムで開催される展示会へ参加出来るようにサポートすることを要請している。
出典：26/03/2022 VNEXPRESS
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