デング熱に感染していることを知らずに薬を購入して自宅で療養していた25歳の女性が、4日後に重症化し、病院に救急搬送されたが助からなかった。
8月8日、ドンナイ省保健局は、デング熱による15件目の死亡事例について発表した。それによると、ドンナイ省チャンボム県在住の女性が8月2日に発熱した。通常の風邪症状だと判断したこの女性は、薬局で薬を買って自宅で安静にしていた。3日後、熱は下がったが、背中の痛み、倦怠感、息切れ、動悸などの症状が治まらなかったため、家族が救急病院へ搬送した。
トンニャット総合病院に搬送された時点で、患者は、敗血症ショック、心筋梗塞などの症状が見られた。病院で応急処置を受けた後、患者の脈拍と心肺機能が回復したが、血圧は測定不可能な状態だった。病院に搬送された日の夜、この患者は溶体が急変し、そのまま死亡した。
医師によると、デング熱の発症期間は平均7日間で3つの段階に分かれている。このうち、熱が下がり始める時期(3~6日目)が実は最も危険だという。この期間、発熱症状が治まり身体の痛みもなく多くの患者が、回復を実感する。しかし、倦怠感は続き、手足に発疹がでて、右腹部に痛みを感じたり、吐き気がするようになる。酷い場合は、歯ぐきからの出血、鼻血、吐血、血便、手足の冷えなどのショック症状が起きる。このような症状が出た場合、迅速に診察と治療を受けなければ、死亡する可能性がある。
重症化を避けるために、医師は、2~3日以上発熱が続く場合は、デング熱を疑って、医療機関の検査を受けることを推奨している。38.5℃以上の発熱がある子供には、体重1㎏あたり10~15㎎のパラセタモールを1日日3~4回与え、お湯で体を拭くようにする。また、患者は水分を十分にとり、消化の良い食事をとる必要があるが、赤や黒い色の食品は避けるようにする。(血便との混同を避けるため)
デング熱の診断を受けた場合、患者は医師の指示に基づいて12時間おき、また毎日の診察を受ける必要がある。発熱が治まった患者の場合、重症化の兆候が無いかよく観察することが重要だ。患者の家族は、発熱が治まってからも、患者に倦怠感、手足の冷え、発疹、腹痛、大量の嘔吐、歯ぐきからの出血、血便などの症状が無いか確認し、症状がある場合は、すぐに病院へ搬送しなければならない。
現在、デング熱に対する有効なワクチンや治療薬は存在しない。医師は、感染を防ぐために積極的に蚊の駆除をおこなうように呼びかけている。また、昼寝の際にも蚊帳を使用したり、虫除けスプレーを使用して、蚊に刺されないように注意する必要がある。
ドンナイ省疾病予防管理センターによると、今年の初めから現在までにドンナイ省では1万6400人以上がデング熱に感染し、15人が亡くなっている。死亡例の中には、健康で基礎疾患の無い若者も含まれている。
出典:08/08/2022 VNEXPRESS
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