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マーケッターの 独り言 Vol.68
ベトナム人の余暇の過ごし方
充実体験や自己啓発にも興味

 ベトナムの都市部に住む18歳から39歳の男女300人による当社の調査(2024年1月実施)によると、余暇の過ごし方として「SNSやインターネットの利用」(67%)、「動画鑑賞」(64%)、「音楽鑑賞」(55%)が特に人気の回答です。

 SNS・動画に関してはFacebook、YouTube、TikTok、Zaloなどのプラットフォームを活用しており、特にFacebookの使用は依然として高い人気(79%)を誇り、欧米などで数年前から言われているFacebook離れはベトナムでは起こっていないようです。

 性別による嗜好の違いも見受けられ、男性はゲームやカフェでの過ごし方を好む傾向にあるのに対し、女性は音楽鑑賞やショッピングにより多くの時間を割いています。

 また、運動熱も以前と比較すると高まっており、屋内でのストレッチやヨガといった活動と、屋外でのジョギングやバドミントン、ジム通いなどに分かれる傾向があり、特に女性の間ではヨガやピラティスが好まれています。

 しかし、多くの人々はSNSや動画鑑賞に多くの時間を費やしている一方で、もっと時間を割きたいと考えている活動としては「勉強」(26%)、「読書」(25%)、「旅行」(24%)などが挙げられています。ネットやSNSの利用が増える一方で、より充実した体験や自己啓発に対する渇望があることを示しており、現代のベトナム人の余暇の過ごし方には顕著なギャップが存在しています。

 ベトナム人の余暇の過ごし方は以前よりも趣味などを持つ人々が増え、少しずつ多彩になっているように感じます。

黒川 賢吾 Kengo Kurokawa
Asia Plus創業者兼代表取締役。NTT、ソニー、ユニクロを経てベトナムで起業。ベトナム最大級のオンラインリサーチパネルを利用して年間200以上の調査をこなすリサーチのプロ。