キウイ、りんご、ザクロ、梨などの輸入果物の価格が最近1kgあたり数万ドンと2年前の5分の1程度まで下落しており、過去最安値となっている。
ホーチミン市ビンタイン区で輸入果物販売業を営むハインさんによれば、現在ニュージーランド産のキウイが一箱(約3.5㎏)20万VNDで販売されている。1kgあたりに換算すると約5万7000VNDだ。また、10箱以上購入した場合は、一箱あたり16万VNDまで値下がりする。「この値段は去年の今頃より15%も安いですよ」とハインさんは話す。
ハインさんによれば、輸入されたザクロや梨も日に日に値下がりしている。現在、中国から輸入されたザクロは1kgあたり6万~7万VNDで、場所によっては4万VNDで販売されている。チュニジア産のザクロは、当初は高級輸入フルーツとして扱われ、2021年の販売価格は1kgあたり25万VNDだったが、現在では3万5000~5万VNDまで値下がりしており、2年前の5分の1以下となっている。
同様に韓国産の梨も第1種が1kgあたり6万~8万VND、第2種が3万~4万VNDと過去最安値で販売されている。
ニュージーランド産のりんごの価格も下がり続けており、現在は1kgあたり4万~6万VNDで販売されている。特にベトナムの市場で最も高価なリンゴの品種(日本産りんごは除く)であるEnvyは、2~3年前は1kgあたり20万~35万VNDだったのが、現在では半分以下の7万~11万VNDで販売されている。
ベトナムで輸入果物の価格が下落している理由についてトゥードゥック卸売市場で果物輸入業者を経営するタインさんは、供給が拡大する一方で国内の購買力が限定的なためだと説明する。
また、タインさんは、この1年間でインド、ニュージーランドがベトナムへの果物輸出を拡大させために価格競争が起きていることも一因だと指摘する。また、中国とベトナムの貿易に関する両国にとって有益な合意によって中国産の果物が以前よりも簡単に輸入できるようにもなっている。
ベトナム青果物協会のダン・フック・グエン事務局長も同様の意見で、ベトナムが様々な自由貿易協定を締結したことで、青果物の輸入関税がほぼ0%になったと指摘する。そのため、輸入果物の価格が大幅に下がった。
「ベトナムは、アメリカ、日本、韓国、ニュージーランドなどの国々とEVFTA、RCEP、CPTPP、ACFTAなどの貿易協定を締結しており、輸入青果物にも大幅な優遇税制が適用されています」とグエン事務局長は話す。
税関総局の統計によれば、2023年1月から10月末までにベトナムは16億USD以上の青果物を輸入している。特に今年は、インド、ニュージーランド、韓国など果物が安い国からの輸入が前年同期比で4~62%も伸びている。
出典:12/11/2023 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作