2024年第1四半期にベトナムが輸出した米は210万トン以上に達し、輸出総額は約14億USDで前年同期比から42％も増加した。
これは、農業農村開発省が税関のデータから引用した最新の情報だ。それによると、米は現在、高い成長率を記録している農産物の中でトップクラスの品目で、第1四半期だけで輸出額が10億USDを超えた。
ベトナムの米輸出が好調な理由は、フィリピン、インドネシア、中国、ガーナ、マレーシア、シンガポールなどベトナムの主要輸出先国が軒並みベトナムからの輸入を増加させたことによる。特にフィリピンは、第1四半期の輸入米の大半をベトナム米が占めた。
農業農村開発省によれば、輸出先の各国は購入量を増加させたが、同時にベトナムへの依存度が高まり過ぎることを懸念しており、供給元の多様化に取り組んでいる。さらにフィリピンとインドネシアは、今年、自国での米栽培面積拡大と生産性向上に取り組むとされている。これらの国では、高品質な肥料と苗の購入を支援するプロジェクトの他に、国内農家の農業支援融資も実施している。
インドネシア政府は、国内の農業生産性向上に向けた取り組みの一環として、肥料補助金プログラムに対する今年度の予算配分を17.7億USD増やして34.1億USDとすることを決めた。
ベトナムの古くからの米の主要輸出先であるアフリカ市場でも、食糧の自給率を高めることを目的として、各国から米の生産支援がおこなわれている。
従って、ベトナム産米の世界での競争力を高めるためには、ベトナム企業が市場を多様化し、品質を向上させるように努力する必要があると農業農村開発省は指摘している。
現在、ベトナムのブロークンライスの輸出価格は1トンあたり576USDで、年初から12％下落している。この価格は、年初以来最低水準で、タイやパキスタンよりも低い。
2024年のベトナムの米輸出額は50億USDを超えることが期待されている。昨年の米の総輸出量は813万トンで、金額ベースでは47億USDと過去最高に達した。現在、ベトナムは世界で第3位の米の輸出国となっている。
出典：2024/04/09 VNEXPRESS提供
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