ハンガリー大統領「ベトナムは最重要パートナー」両国関係が多分野で深化へ

2025年5月28日、ベトナムのルオン・クオン国家主席氏とハンガリーのシュヨク・タマーシュ大統領の会談がハノイの大統領府で行われ、両国関係の深化に向けた幅広い協議が行われた。

歴史的友好と今後の協力深化

ルオン国家主席は、タマーシュ大統領の公式訪問を心から歓迎し、今回の訪問が両国関係に新たな転機をもたらす重要な出来事であると強調した。また、1950年に困難な時期において世界で最も早くベトナムを承認し、外交関係を樹立したハンガリーの支援に対し深い感謝を表明した。

ベトナムはハンガリーを中・東欧における最初の包括的パートナーであり、最も優先すべき協力国と位置づけている。

タマーシュ大統領は、今回が初のベトナム訪問であることに触れ、ベトナムの発展ぶりに深い感銘を受けたと語った。また、「ベトナムを東南アジアにおける最重要パートナー」と位置づけ、今後あらゆる分野での協力をさらに強化する意向を示した。

両首脳は、今後の協力の方向性として、首脳レベルを含む各レベル間の交流促進で一致した。とりわけ、経済・貿易・投資分野を両国関係の中核とし、EVFTA（ベトナム・EU自由貿易協定）の活用や、ハンガリーの強みを活かしたIT、エネルギー、農業、食品、医薬品分野での連携拡大を図る。

両国は、それぞれの市場—ASEAN（人口6.5億人、GDP4兆ドル超）とEU（人口４．５億人、GDP 18.3兆USD超）—への相互進出の橋渡し役としての役割を共有することでも一致した。

ルオン主席は、ハンガリーがEU域内でいち早くEVIPA（ベトナム・EU投資保護協定）を批准したことに謝意を示し、残るEU加盟国への早期批准の働きかけや、EUによるベトナムへの「IUU（違法・無報告・無規制）漁業」イエローカードの早期解除についても支援を要請した。

教育分野についても、毎年200名のベトナム人学生に対して支給されているハンガリー政府奨学金の活用をさらに推進する方針で一致。特に医療、薬学、情報通信、環境、農業といった重点分野での人材育成を進める。

両首脳はまた、国防・安全保障、科学技術、農業、医薬、文化、観光、人的交流などの従来の分野に加え、デジタルトランスフォーメーション（DX）、環境保護、情報管理、水資源管理といった新たな分野での協力拡大にも合意した。

会談の最後に、タマーシュ大統領はルオン主席にハンガリー訪問を正式に招待した。ルオン主席は喜んで受け入れ、適切な時期に訪問する意向を示した。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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