医療・医薬品分野の価格が大幅に上昇
ホーチミン市の2025年5月末時点での消費者物価指数(CPI)は前年同期比4.27%増となった。これは全国平均を上回る水準で、特に医薬品および医療サービス分野では17%と最も大きな上昇を記録した。
6月3日朝、ホーチミン市人民委員会は経済社会状況に関する定例会議を開催した。ホーチミン市統計局のグエン・カック・ホアン局長は、4~5月の経済活動には解放記念日や連休による好影響が見られたものの、今年の下半期以降は、より厳しい経済環境が予想されると述べた。
ホアン局長は、特にアメリカの関税政策が製造業にとって障壁になっている指摘した。また、公共投資の進捗も芳しくなく、5月末時点での実行率はわずか10%強にとどまった。
5月単月のCPIは前月比0.35%増、前年同月比では4.5%増となった。前月比では11分類中8分類で価格が上昇し、最も上昇率が高かったのは「その他の商品・サービス」の1.33%だった。一方、「交通」分野は0.4%下落し、全体を若干下押しした。
5カ月累計では、「医薬品・医療サービス」が17%上昇、「教育」「飲食」も上昇傾向にあった一方、「交通」は1.8%下落するなど、分野ごとに差が出ている。
さらにホアン局長は、ホーチミン市のインフレ率はビンズオン省やバリア・ブンタウ省の(1.5%~2.0%)に比べても高く、消費刺激策と市場安定化プログラムの再評価が必要だと強調した。
そのほか、5月の鉱工業生産指数(IIP)は前月比5.1%増、前年同月比では9.4%増となった。小売・サービス売上は5月単月で113.3兆VND(約7,000億円)となり、前年同月比19%増と堅調だが、前月比では0.8%減少している。
一方、輸出は5カ月間で204億USDに達し、前年同期比で16%の増加となった。国の歳入は245.7兆VNDで予算の47%を達成し、前年同期比で4.4%増加した。
ただし、企業活動については依然として厳しく、新規参入する10社と同数の10社が市場から撤退している現状も報告された。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN
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