11月25日午後に開かれた「CEO 500 – TEA CONNECT」では、多国籍企業の経営者や地方自治体の代表が集まり、デジタル時代におけるベトナムおよびホーチミン市の発展に向けた提案を共有した。
ホーチミン市国際金融センター構想とAI人材育成への提言
サン・セブン・スターズ投資グループのブルーノ・ウー会長は、政府およびホーチミン市の指導者に対し、国際金融センター(IFC)の発展方針とAI人材基盤の構築に関する具体的な提案を示した。
ウー氏はこれらを「先取りプロジェクト(LeapFrog)」と呼び、ベトナムは他国の後追いではなく、価値創造の段階で一歩前に進む戦略が必要であると強調した。
同氏は、約2,164種類のAIモデルを活用できるAIセンターをベトナムに導入し、20以上の産業分野で展開できると説明。重要なのは計算能力そのものより「AIを使いこなす力」だと述べた。
さらに、何十万人規模のAI人材を「バーチャル」の形でベトナムに供給する構想も提示し、「AIをデータ資産化するためのツールとして商業利用することが重要である」と指摘した。
包装リサイクルの課題に3つの解決策 PRO Vietnam
ベトナム包装リサイクル連盟(PRO Vietnam)の執行部を代表し、サントリー・ペプシコ・ベトナムのアシシュ・ジョシ社長は、政府とホーチミン市とともに「グリーンインフラ」を構築する姿勢を強調した。
ジョシ氏は、リサイクル市場の停滞を解消するため、次の3つの重点解決策を提案した。
① EPR(拡大生産者責任)の明確化と財政メカニズムの整備
特にエコデザインや再生素材の活用(rPETなど)に対する優遇政策が必要とした。
② 収集・分別・再生の産業規模化
技術を活用した現代的インフラの整備が不可欠であり、PPPモデルによる官民連携を推進すると表明した。
③ リサイクル素材に安定した需要を形成
rPETや再生紙などの商業価値を確保することで、リサイクルの循環を完全に閉じ、民間投資の呼び込みが可能になると述べた。
ジョシ氏は「ベトナムはアジアをリードする循環型パッケージング国家になり得る」と強調した。
フィンランド・タンペレ市が示す「行動する都市」モデル
フィンランドのタンペレ市のイルッカ・ポルッティキヴィ副市長は、同市が推進する「行動する都市」戦略を紹介し、人々が成長し、行動し、共同体の一員として暮らせる都市づくりのビジョンを共有した。
同戦略は、楽しさ・リーダーシップ・持続可能性・団結を軸に、特に イノベーション・デジタル化・協力・責任ある成長 を重視おり、最も重要な投資先は「人」であると強調した。
ポルッティキヴィ氏は、AIはあくまで道具であり、都市のスマート化には「教育と企業の結びつき」が不可欠だと述べ、タンペレ市の成功例「Education Tampere」エコシステムを紹介した。
同エコシステムは教育機関を横断的に結集し、大学統合によって国際競争力の高い学術コミュニティを形成。教育機関は独自の教授法とデジタルサービス開発を継続している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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