昨年度も低迷が続いた不動産市場の中で、新規プロジェクトの供給が限定的であったことから、中古不動産に注目が集まった年だったとも言えます。ベトナムの中古不動産市場は先進国と異なり、正確な取引価格が把握しにくくなっています。
フリーランスとして活動する個人ブローカーの多さやサイト上のおとり広告だけでなく、譲渡税を抑えるケースも多いことなどが主な原因です。
このような背景の中で市場価格として参考にできるのは、プロジェクト名で作られているZaloなどのグループチャットで、日々更新される売却・購入の希望情報になります。こういったチャットを時系列で見ていくと、価格を下げても決まらないものや多くの購入希望情報など、中古市場のトレンドをある程度参考にできます。
人気のプロジェクトは売却情報がなかなか出ず、価格もさらに伸びているプロジェクトがある一方で、デベロッパーの信用不安など評価が低いプロジェクトは価格を下げても決まらず、値下げトレンドに入っているものもあります。
外国人枠も同様で、外国人枠として需要が高いものの価格はまだ伸びており、供給数が多かったり、需要が低いものは、新型コロナ前より値段が下がって取引されているケースもあります。
どの不動産を購入しても値段が上がっていたのは過去の話で、今後はよりプロジェクトの目利きが必要になってくると感じています