私の連載した「ベトナムエラー通信簿」は、今回をもって最終回になります。長期にわたりお読みいただき感謝申し上げます。
私が連載を開始したのは2021年1月号からでした。新型コロナ禍の真っ只中、どうすれば経営が立ち行くかを検討する毎日でした。一時は私も含めてスタッフの給与削減をし、一部事業のリストラも検討しました。
自然災害や社会環境の変化など、事業継続の難題は日々発生します。そこに突然発生したのがパンデミックでした。初めて経験した困難であり、誰も助けてくれません。皆さんもご存知のように新型コロナ禍の長期間に渡って、自分の力で乗り越えるしかなかったのです。しかし、行動制限でお客様とも会えず、時間は余るほどあるのに、ルーチンの仕事がありません。
仕方がないので、以前は不定期に発信していたメールマガジンを定期配信にしました。コンサルティング事業のスタッフが調べたベトナム行政の新型コロナ対策、日本の外務省や厚生労働省からの情報などを名刺交換した方々に送信しました。
苦し紛れの対策でしたが、特に入国制限で困っている企業様からの問合せを多数いただきました。ビザなしで渡航できる時期になってからは、帰国時のPCR検査陽性判定でオーバーステイとなる場合の対応もお手伝いしました。
私がこの連載中に体験したのは、あちこちに発生したエラーの解決です。体験できたのですから、エラーは乗り越えられるわけです。今できることに真面目に取り組めば道が拓ける。数々のエラーがそれを教えてくれました。