モバイル契約者情報の生体認証義務化を提案
ベトナムの科学技術省(旧情報通信省)は、地上移動通信の契約者情報認証に関する新たな通達案について意見聴取を行っている。同案では、国民居住データベースとの顔認証による生体情報照合を義務付けるとともに、国家電子身分証アプリ「VNeID」を用いた認証を追加し、SIMカードの不正登録(いわゆるジャンクSIM)対策の中核に据えるとしている。
VNeIDによる認証を追加、公安省の原本データと直接照合
通達案の適用対象は、ベトナム国内で電話番号を登録・利用する個人および組織、ならびに通信サービスを提供する通信事業者である。
注目点として、従来の①通信事業者のアプリ・ウェブサイト、②店舗での対面手続きに加え、VNeIDを用いたオンライン認証が新たに導入される。
全契約者を評価・分類し認証方式を選択
現在稼働中の全ての回線は、登録書類、利用状況、法令遵守状況などを基準に評価・分類され、適切な認証方式が適用される。
H2H回線は顔認証と国家住民データベース照合を義務化
個人(ベトナム国籍保有者)またはベトナムで活動する組織が利用するH2H(人と人が直接通信する)回線については、本人確認書類および顔の生体認証データを、国家住民データベースと直接照合することが義務付けられる。
最低限一致が求められる情報は、①個人識別番号、②氏名、③生年月日、④顔の生体認証データの4項目である。
偽造書類や名義借りSIMを排除
公安省が管理する原本データベースと直接照合することで、偽造書類や本人以外の情報を用いたSIM登録を根本的に排除できるとしている。
2枚目以降のSIM登録は国際的な不正防止基準を適用
通達案では、2枚目以降のH2H回線登録について、より厳格な要件を課す。
新たなSIMを有効化する際、通信事業者は電子認証に加え、国際的な不正防止技術基準を適用しなければならない。
顔認証はFIDO基準、なりすまし対策も必須
顔の生体認証は、FIDO Biometric Requirementに基づき、誤認識率0.01%未満を満たす必要がある。
さらに、ISO 30107やNISTなどの国際基準に基づく生体認証なりすまし検知(PAD)機能を備え、写真・動画・3Dマスクなどによる不正突破を防止することが求められる。これにより、他人の身分を悪用したサイバー犯罪の抑止を狙う。
未認証回線は段階的に利用停止
認証を行わない、または認証に失敗した回線については、通信事業者が一方向通信を停止する。
政令163/2024/NĐ-CPで定められた期限を過ぎても是正されない場合、双方向通信の停止および契約解除、サービス提供の終了が行われる。
外国人利用者は初回30日限定
パスポートで登録した外国人の初回回線は、最大30日間のみ利用可能とされる。期間終了後は機能が制限され、着信、SMS受信、インターネット接続、緊急通話のみが可能となる。
継続利用を希望する場合、通信事業者の店舗での対面認証が必須となる。国籍未確定の外国人やベトナム系住民についても、正確性確保のため対面認証が義務付けられる。
2026年3月施行予定
本通達案は現在、科学技術省が広く意見を募集しており、2026年3月1日施行が予定されている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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