ベトナムで建設資材価格が急騰
ベトナムで建設資材価格の上昇が続いており、交通インフラ工事を手掛ける施工業者が対応に追われている。
資材価格高騰に加え、用地引き渡しの遅れも重なり、多くのプロジェクトで工期への影響が懸念されている。
ベトナム建設経済研究所によると、燃料価格の上昇が建設資材の製造コストや輸送費を押し上げている。
2025年4月比では、
- セメント価格:約2.4%上昇
- 砂価格:約1.7%上昇
- 石材価格:約2.75%上昇
となった。
さらに、2026年初めと比較して燃料価格は平均で約2倍に達しており、特に交通インフラ工事では建設コストが14%以上増加する可能性があると分析されている。
高速道路やAPEC関連工事に影響
資材価格高騰の影響は、全国の大型インフラ工事に広がっている。
特に、2027年APEC開催関連事業が進むフーコック島では、
- 資材価格上昇
- ガソリン価格高騰
- 人手不足
- 用地明け渡し遅延
が重なり、工期確保への圧力が強まっている。
そのほかの交通インフラ工事でも同様の状況が続いているが、各施工業者は人員や重機を追加投入し、工期維持を図っている。
高速道路建設でも資材費が2割上昇
チョモイ~バックカン高速道路プロジェクトの施工業者によると、現場周辺では砂や石材など主要資材価格が当初見積もり比で約20%上昇している。
それでも施工業者側は、高値での資材調達を受け入れながら、人員や設備を増強して工事を進めているという。
また、ダナン市の国道14B改修・拡張工事でも厳しい状況が続いている。
施工を担当するCienco 4グループのダム・スアン・トアン副社長は、資材価格高騰に加え、用地収用の遅れが大きな問題になっていると説明した。
トアン副社長は、「資材価格が極めて高騰しており、市場価格は契約価格を大幅に上回っている」と現状を明らかにした。
用地収用の遅れも深刻化
施工現場では、住宅移転の遅れに加え、
- 電柱
- 水道管
- 地下インフラ
- 設計変更未承認箇所
などが工事進行を妨げている。
トアン副社長は、「工事を進めながら設計変更を繰り返す状態となり、施工が分断され、工期が長引いている」と述べた。
用地引き渡しの遅延は、施工業者側の人員維持コストや現場管理コスト増加にもつながっている。
政府に契約見直し求める声
こうした状況を受け、ベトナム建設経済研究所は、建設法に基づき、資材価格急変時の契約調整メカニズム適用を提案している。
特に、
- 一括請負契約
- 固定単価契約
について、価格変動に対応できる制度整備が必要だとしている。
近年のベトナムでは公共投資拡大が進む一方、建設資材価格や燃料価格の変動リスクが大型インフラ整備の新たな課題として浮上している。


















