ホーチミン市が水上公共交通網の拡充を加速
ホーチミン市建設局は、2026~2030年にかけて水上公共交通ネットワークの整備・拡張を重点的に進める方針を明らかにした。
河川や運河が張り巡らされた地理的特性を活かし、交通渋滞の緩和や都市間連携の強化、さらには観光振興につなげる狙いである。
水上バス1号線は安定運行を継続
現在運行中の水上バス1号線(バックダン埠頭-リンドン地区)は2017年に開業した。
利用者数は年々増加しており、現在も安定した運行が続いている。
サイゴン川沿いを結ぶ同路線は、市内交通手段としてだけでなく、観光客向けの人気ルートとしても定着しつつある。
水上バス2号線は2026~2027年の開業を予定
一方、水上バス2号線(バックダン埠頭-ローゴム地区)については、建設局が投資事業者と協力し、運行開始に向けた準備を進めている。
現在進行中の関連インフラ工事が完了した後、2026~2027年に開業する予定である。
フーミーフンやビンズオン方面への新路線も検討
ホーチミン市はPPP(官民連携)方式による投資を呼び込みながら、新たな水上バス路線の整備も進める。
検討対象となっている主な路線は以下の通りである。
- バックダン埠頭-フーミーフン
- バックダン埠頭-ムイデンドー-スワンベイ
- バックダン埠頭-ラックチエック-東部ビンシティ地区
- バムトゥアット川-タムルーン運河
- ビンズン省トゥーザウモット方面との接続路線
これらの路線により、市中心部と新都市圏、さらには周辺地域を結ぶ広域水上交通網の形成を目指す。
一部路線については2027年までの着工が予定されている。
コンダオ航路が6月中旬に運航再開へ
建設局によると、ホーチミン市中心部とコンダオ特区を結ぶ定期高速船航路は、2025年3月から運航が開始された。
運航開始当初は住民や観光客の移動需要に対応していたが、2025年8月末に運航事業者が船舶大型化のため一時運休していた。
今回、新たな高速船「フークイ・エクスプレス02」の投入により、6月中旬にも運航を再開する見込みである。
新型高速船で輸送能力が大幅向上
新たに就航するフークイ・エクスプレス02は、アルミニウム合金製の三胴船(トリマラン)である。
旅客定員は527人となり、従来船の374人から大幅に増加する。
これにより輸送能力や快適性の向上が期待されている。
河川観光と水上交通を一体開発
ホーチミン市は交通手段としてだけでなく、観光資源としても水上交通を活用する方針である。
今後は、
- バックダン埠頭
- ヒエップフオック港
- ニャーベー地区の船着場
- カンザー地区の船着場
などの整備を進める。
さらに河川沿いの休憩施設や観光サービスを充実させるほか、
- エコツーリズム
- 文化観光
- グルメ観光
- リゾート観光
などと連携した新たな観光商品も開発する計画である。
「交通+観光」の新たな成長モデルを構築
建設局は、水上交通を単なる移動手段ではなく、観光や河川経済の発展を支える重要な成長エンジンとして位置付けている。
また、道路交通への負荷を軽減しながら、ホーチミン市ならではの水辺環境を活用した持続可能な交通・観光エコシステムの構築を目指すとしている。



















