米国、強制労働対策を理由に追加関税を提案
米通商代表部(USTR)は6月2日、60の国・地域からの輸入品に対し追加関税の適用を提案した。
提案では、対象国・地域が強制労働によって生産された製品の輸入を防止するための制度整備や執行が不十分であり、そのことが米国の貿易を阻害していると指摘している。ベトナムも対象の一つに含まれている。
これに対しベトナム政府は、米国側の調査結果は国内の実情や政府の取り組みを適切に評価したものではないとの立場を示した。
「あらゆる形態の強制労働を禁止」
ベトナム外務省のファム・トゥー・ハン報道官は、ベトナムの一貫した方針として、あらゆる形態の強制労働を禁止していると強調した。
また、ベトナムは国際労働機関(ILO)の規定や各種自由貿易協定(FTA)の義務を順守しており、その方針は法律や政府の行動計画にも明確に規定されていると説明した。
さらに、関連制度は実際の運用面でも実施されていると述べた。
国際条約批准や情報提供を強調
ベトナム政府によれば、労働者の権利保護に関する国際条約や協定の批准も進めており、国際的な義務の履行に努めているという。
また、米国側の調査過程においても、ベトナムは必要な情報や資料を十分かつ詳細に提供してきたと説明した。
米国との協議継続を表明
ベトナム政府は今後も米国との対話を継続する方針である。
ファム・トゥー・ハン報道官は、二国間および多国間の通商上の約束を基礎として、建設的かつ協力的な姿勢で意見の相違を解決していく考えを示した。
そのうえで、ベトナムは引き続き労働者と企業の正当な権利・利益の保護に努めていくと強調した。
米越通商問題の新たな論点に
今回の発表は、関税や貿易不均衡に加え、労働基準やサプライチェーン管理が米越通商関係における新たな論点となりつつあることを示している。
ベトナム側は強制労働防止に関する制度整備や国際基準への適合を主張しており、今後の協議では米国側がどのような追加的な対応を求めるかが注目される。



















