ホーチミン市は、フーニョン街区およびブンタウ街区において、AIカメラを活用したスマート都市モデルの試験運用を開始する。交通違反や都市秩序違反を自動検知し、「遠隔取り締まり」を実現する仕組みが導入される。
スマート都市モデルを2区で実証開始
ホーチミン市人民委員会は6月11日、スマート都市モデルの試験導入会議を開催した。
今回の実証では、コンダオ特区でのデジタル変革とともに、フーニョン街区およびブンタウ街区で都市スマート化技術が導入される。
システム開発は軍系通信企業ベトテルが協力して実施する。
AIカメラで交通・治安をリアルタイム監視
今回導入される「デジタルツイン」システムは、既存カメラとAIを統合し、都市全体をデジタル空間上で再現・監視する仕組みである。
主な機能は以下の通りである。
- 車両認識・ナンバープレート識別
- 交通量計測と渋滞予測
- 信号無視・逆走・車線違反の自動検知
- 歩道占拠、違法駐車、不法投棄の検出
- 異常な群衆行動や治安リスクの早期警告
さらに、ブンタウ街区では海水浴エリアの安全監視にも拡張導入される。
「自動証拠抽出」で遠隔取り締まりへ
フーニョン街区では主要交差点にAIカメラ5台を新設し、既存カメラ網と統合する。
システムは違反行為をリアルタイムで検出し、証拠画像を自動生成することで、行政による「後追い罰則処理」の運用を可能にする。
ベトテル側によると、これにより交通違反や都市秩序違反の即時把握と対応が可能になるという。
ブンタウ街区では水難事故防止にも活用
ブンタウ街区では遠距離監視カメラを海岸エリアに設置し、遊泳者の危険区域侵入を検知する。
異常が検出された場合は、スピーカーによる警告や救助隊への通報が行われ、水難事故の防止を目的とする。
データ整備とデジタル行政基盤の強化
フーニョン街区は人口7万人超、企業・事業者7,000以上を抱える都市中心部であり、データ駆動型行政の必要性が高まっている。
当局はデータクレンジングと連携強化を進め、ダッシュボード型行政管理やAI意思決定支援の導入を進める方針である。
ホーチミン市幹部は「データの収集と統合が行政効率と透明性の鍵である」として、各区に積極的な取り組みを求めている。
スマート行政の実証は段階的に拡大へ
今回の実証は段階的に拡大される予定であり、2027年以降には市内全域への展開も視野に入れられている。
また、行政手続き支援用のスマートキオスク10台も各区に導入され、市民サービス向上を図るとしている。



















