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ベトナムとインド、経済連携を加速 貿易250億USDへFTA・物流・AIで協力

ベトナムのレ・ミン・フン首相とインドのナレンドラ・モディ首相
(C)THANH NIEN

ベトナムとインドが経済・外交関係をさらに深めようとしている。9月12日、インドのニューデリーでレ・ミン・フン首相とナレンドラ・モディ首相が会談し、両国間の貿易額を早期に250億USDへ拡大する目標を確認した。

両国は貿易だけでなく、物流、インフラ、エネルギー、AI、半導体、デジタル技術、防衛・安全保障など幅広い分野での協力を進める方針である。

「戦略的利益が一致」するベトナムとインド

会談は、第18回BRICS首脳会議への出席に合わせて行われた。

レ・ミン・フン首相は、世界や地域情勢が大きく変化する中でも、ベトナムとインドは長年にわたり緊密な関係を維持してきたと強調した。

両国関係は2026年5月、トー・ラム書記長兼国家主席のインド訪問を契機に「強化された包括的な戦略的パートナーシップ」へ格上げされた。ベトナム政府は、これは両国間の政治的信頼が成熟し、戦略的利益の一致が進んでいることを示すものと位置付けている。

フン首相はさらに、ベトナムとインドは発展の方向性や政策目標にも多くの共通点があると指摘。両国が今後、さまざまな分野で協力できる余地は大きいとの認識を示した。

モディ首相もベトナムとの歴史的・文化的なつながりや外交政策上の共通点を評価し、ベトナムをインドの「アクト・イースト政策」における重要な柱と位置付けた。

貿易250億ドルを目標に市場アクセスを拡大

経済面で両国が掲げる大きな目標が、二国間貿易額250億USDの実現である。

両国はともに世界でも高い成長率を維持する経済国であり、産業構造には相互補完性がある。2026年1~8月のベトナム・インド間の貿易額は134億USDで、前年同期比25%増加している。両国は2030年までに250億USDという目標を目指している。

今後は市場アクセスの改善を進め、特に医薬品、農産物、水産物、畜産品などの取引拡大を図る。

ベトナム側はさらに、両国経済を結ぶ経済回廊やサプライチェーンの構築を提案した。二国間FTAの交渉開始を検討するほか、ASEANとインドの物品貿易協定(AITIGA)の見直しを早期に完了するため、ASEAN各国との連携も強化する考えである。

インド企業のベトナム投資にも期待

ベトナムはインド企業による投資拡大にも期待している。

特に、テクノロジー、インフラ、エネルギー、医薬品などを重点分野として挙げ、インドの大手企業がベトナムを投資先として活用することを歓迎した。

これは単なる二国間貿易の拡大だけではない。

インド企業がベトナムに生産・事業拠点を設ければ、ベトナムをASEAN市場への進出拠点として活用する可能性も生まれる。一方、ベトナム企業にとっても、インド市場へのアクセスを広げる機会となる。

両国が目指しているのは、商品の売買だけでなく、企業活動そのものを相互につなぐ経済関係である。

南アジアと東南アジアを鉄道・海運でつなぐ

両首相は、経済関係を拡大するうえで物流インフラの重要性も確認した。

道路、鉄道、航空、海運の各分野で接続性を高め、鉄道による連結プロジェクトを検討するほか、南アジアと東南アジアを結ぶ経済回廊の形成を目指す。

また、両国の港湾をアジア・欧州航路と結び付けることについても協力を進める。

ベトナムにとってインドとの関係強化は、単純にインドという巨大市場への輸出を増やすだけではない。南アジアと東南アジアの間に新たな物流ネットワークを構築できれば、ベトナムの地理的な位置を生かした物流・製造拠点としての価値を高めることにもつながる。

AI・5G・6G・半導体で技術協力

技術分野も両国協力の重要な柱となる。

ベトナム側は、AIや5G・6Gなどの先端技術を中心とした「ベトナム・インド技術連携戦略」の早期構築を提案した。

具体的には、AIエンジニアや半導体人材の育成、若者を対象としたデジタル技術教育、スタートアップ企業やイノベーション企業の相互連携などを進める構想である。

インドはIT・デジタル分野で大きな人材基盤を持ち、ベトナムも製造業を中心にデジタル化や高度人材育成を急いでいる。

両国がそれぞれの強みを組み合わせることで、単純な貿易関係から技術・人材を含む産業協力へと発展する可能性がある。

防衛・安全保障でも協力を拡大

経済分野に加え、防衛・安全保障も二国間関係の重要な柱となっている。

両首相は防衛産業や防衛装備の貿易、訓練、優遇信用などで協力を強化する方針を確認した。また、外交・防衛対話の枠組みによる初会合を早期に開催することでも一致した。

さらに、地域・国際問題についても両国は連携を強める。

ベトナムはインドが多国間機関でより大きな役割を果たすことを支持し、インドによるASEANとの協力強化も支援する考えを示した。

2027年は外交関係樹立55周年

2027年には、ベトナムとインドの外交関係樹立55周年を迎える。

両国はこれを機会として、文化、スポーツ、ヨガ、仏教などの人的・文化的交流も強化する方針である。

経済、物流、テクノロジー、防衛、人的交流――。

ベトナムとインドの関係は、従来の友好関係から、より具体的な経済・戦略協力へと段階を移しつつある。

特に注目されるのは、貿易250億ドルという数字だけではない。FTA、サプライチェーン、港湾、鉄道、AI、半導体、人材育成まで協力分野が広がっていることである。

南アジアの大国インドと、東南アジアの成長拠点ベトナム。両国がそれぞれの強みを組み合わせれば、ASEANとインドを結ぶ新たな経済ネットワークが形成される可能性もある。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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