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ベトナム・タイ関係が新段階へ 経済・投資・デジタル分野で連携拡大

ベトナムを訪問し、トー・ラム書記長兼国家主席と会談したマハ・ワチラロンコン国王(ラーマ10世)
(C)THANH NIEN

ベトナムとタイの関係が新たな段階に入ろうとしている。9月15日、ハノイでトー・ラム書記長兼国家主席がタイのマハ・ワチラロンコン国王(ラーマ10世)夫妻を迎え、首脳会談を行った。

タイ国王によるベトナムへの国賓訪問は、両国が1976年に外交関係を樹立して以来、50年ぶりとなる。2025年に両国関係が「包括的な戦略的パートナーシップ」へ格上げされたことを踏まえ、今回の訪問では経済・投資から科学技術、観光、教育、地方間交流まで、今後の協力拡大について幅広く意見が交わされた。

50年ぶりのタイ国王訪越、関係深化の節目に

トー・ラム氏は国王夫妻の訪越を歓迎し、50年ぶりとなるタイ国王のベトナム訪問は、両国関係における歴史的な節目であると強調した。

ベトナムとタイは1976年の外交関係樹立後、2013年に戦略的パートナーシップへ移行し、2025年には包括的戦略的パートナーシップへと関係を格上げしている。

両国首脳は、これまでの関係発展を評価するとともに、政治的信頼をさらに高め、高官レベルの相互訪問や既存の協力枠組みを活用しながら、新たなパートナーシップを実質的な成果につなげていくことで一致した。

また、両国には文化や伝統面で共通点が多く、国民同士の交流が二国間関係を支える重要な基盤になっているとの認識も共有された。

経済関係を「相互投資」へ

今後の関係強化で重要な柱となるのが経済・投資である。

ベトナム側は、両国経済にはそれぞれ異なる強みがあり、相互に補完できる余地が大きいと指摘。貿易・投資をより緊密かつ効率的に結び付けるとともに、両国企業の活動を一段と活発化させる方針を示した。

ベトナムは現在、ベトナムで事業を展開するタイ企業の貢献を評価するとともに、タイ企業が安心して長期的に投資できる環境を整備する考えを示している。

一方、タイ側に対しては、タイで投資・事業展開するベトナム企業への支援も求めた。

つまり、今後の両国関係では「タイ企業がベトナムに投資する」という一方向の関係ではなく、企業同士の双方向の投資・事業連携を増やすことが重視されている。

科学技術・デジタル分野にも協力を拡大

経済協力の対象は、従来型の貿易・投資だけではない。

両国は科学技術、イノベーション、デジタルトランスフォーメーションなど、今後の経済成長に直結する分野での協力強化についても協議した。

ベトナム側は、タイが持つ技術や経験を活用しながら、両国の企業や研究機関などの連携を深めることを目指している。

また、教育、文化、観光などの人的交流も引き続き拡大する方針である。

国王も、両国国民の交流や地方間のつながりをさらに広げることが、長期的な関係を支える基盤になるとの考えを示した。

物流・地方間連携も強化

経済関係を深めるうえでは、企業だけでなく地域間の接続も重要になる。

両国は地方政府間の協力を強化し、具体的な交流や連携を増やしていく方針を確認した。

観光や教育、文化交流に加え、交通面での接続性を高めることも協力分野となる。

ベトナムとタイはいずれもASEANの主要経済国であり、両国間の接続性が高まれば、単純な二国間交流にとどまらず、ASEAN域内の経済ネットワーク強化にもつながる。

「人」のつながりも関係の基盤に

今回の首脳会談では、政府間の協力だけでなく、国民同士の交流にも重点が置かれた。

両国には歴史、文化、伝統などの共通点があり、人的交流は二国間関係を支える重要な基盤となっている。

タイ王室がベトナムで支援してきた教育や地域開発関連の活動についても、ベトナム側は高く評価した。

また、タイに暮らすベトナム人コミュニティへのタイ王室の配慮や、ホーチミン主席に関連する史跡の保存についても、両国の歴史的・文化的なつながりを示すものとして評価された。

国会間の協力も企業活動を支える

両国関係の深化は、政府間の協力だけにとどまらない。

ベトナムのチャン・タイン・マン国会議長も国王夫妻と会談し、両国の立法機関による協力強化について意見を交わした。

具体的には、議員や専門機関の交流、法制度の整備や政策立案、監督に関する経験の共有などを進める。

両国の国会が法的枠組みや事業環境の整備で協力することは、政府間で合意された経済・投資協力を実際の企業活動につなげるうえでも意味を持つ。

企業にとっては、単に投資を促進するだけでなく、透明で安定した法的環境を整えることが長期的な事業展開の前提となるためである。

ASEAN・メコン地域でも連携

ベトナムとタイは二国間関係に加え、ASEANやメコン地域などの枠組みでも連携を強化する方針である。

両国は地域の接続性を高め、域内の発展格差を縮小するとともに、新たな課題への適応力を高めるために協力していく。

ベトナムとタイの経済規模や地理的位置を考えると、両国の協力強化は二国間の貿易・投資だけでなく、ASEAN域内のサプライチェーンや物流ネットワークにも影響する可能性がある。

今回の国王訪越は、50年ぶりという歴史的な意味を持つ一方、両国関係を「友好」からさらに実質的な協力へと進める機会でもある。

2025年に包括的戦略的パートナーシップへ格上げされたベトナムとタイは、2026年以降、経済・投資、科学技術、デジタル、観光、教育、地方間交流など、より幅広い分野で関係を深めようとしている。

両国が持つ経済的な強みをどう組み合わせ、企業や地域の具体的な連携につなげていくかが、今後の焦点となりそうだ。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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