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ベンルック・ロンタイン高速道路が全線開通 西部からロンタイン空港への新ルート

マングローブ林を通過するベンルック・ロンタイン高速道路
(C)THANH NIEN

ベトナム南部を東西に結ぶベンルック・ロンタイン高速道路が9月30日夜、全線開通する。全長57.8kmの同高速道路は、メコンデルタ西部とホーチミン市南部、ドンナイ省を結び、ロンタイン空港や東南部の都市・港湾へのアクセスを改善する新たな広域交通ルートとなる。

同高速道路は2014年に着工したものの、資金や手続きなどの問題から2019~2023年に工事が停滞した。今回、最後の区間となったフックカイン橋の供用により、12年を経て全線がつながることになる。政府系メディアによると、総事業費は約29兆5870億VNDである。

西部からロンタイン空港へ新たな交通軸

ベンルック・ロンタイン高速道路は、西側でホーチミン市―チュンルーン高速道路などと接続し、東側では国道51号線方面へつながる。全長57.8kmのうち、約26.4kmがホーチミン市、約28.7kmがドンナイ省、約2.7kmが西側の地域を通るルートである。

これまでメコンデルタ方面からドンナイ省やロンタイン空港方面へ向かう場合、ホーチミン市中心部や既存の主要道路を経由する必要があった。今回の全線開通により、ホーチミン市中心部を経由しない東西方向の新たなルートが加わる。

特にロンタイン空港は2026年末の開業を目指して整備が進められており、空港へのアクセス道路としてもベンルック・ロンタイン高速道路の役割が注目されている。現在は鉄道などの関連インフラが整備途上であるため、空港開業当初は道路交通が重要な役割を担うとみられている。

物流にも大きな意味

今回の高速道路開通は、旅客の移動だけでなく物流面でも意味が大きい。

メコンデルタからホーチミン市を経由せずに東南部方面へ向かうルートが整備されることで、貨物輸送に新たな選択肢が生まれる。東南部にはロンタイン空港に加え、カイメップ・チーバイ港などの大型港湾や工業団地が集積しており、西部の農産物や食品などと東南部の製造業・物流拠点を結ぶ交通網としての活用も期待される。

政府系メディアも、ベンルック・ロンタイン高速道路の全線開通によって、メコンデルタ、ホーチミン市、東南部を結ぶ地域間交通網がさらに整備され、空港や港湾、製造拠点へのアクセス向上につながると説明している。

20km超の橋梁が道路をつなぐ

全線のうち20km以上が橋梁や高架橋で構成されていることも、この高速道路の特徴である。

なかでもソアイラップ川を渡るビンカイン橋と、ロンタウ川を渡るフックカイン橋には大型の斜張橋が採用されている。両橋はいずれも高さ155mの主塔を持ち、船舶航行のための桁下空間は55mに達する。

ビンカイン橋はホーチミン市のニャーベー方面とカンザー方面を結び、2025年12月に完成した。一方、フックカイン橋はカンザーとドンナイ省ニョンチャックを結ぶ橋で、2026年9月25日に載荷試験を終え、全線開通に向けた最後の条件を整えた。

2026年9月時点で工事の進捗率は99%を超えており、すでに約30kmは2025年から供用されていた。今回、未開通区間がつながることで全線が利用可能となる。

開通時は速度制限や橋の通行条件に注意

全線開通後は、原則として自動車が通行できる。ただし、過積載・車両制限を超える車両などは対象外となる。

区間によって最高速度が異なり、ホーチミン市―チュンルーン高速道路との接続部からビンカイン橋手前までは最高90km/h、ビンカイン橋からフックカイン橋周辺までは最高80km/h、フックカイン橋を過ぎた区間では再び最高90km/hとなる。最低速度はいずれも60km/hである。

また、ビンカイン橋とフックカイン橋では強風時に特別な対応が取られる。風速が強まり警報が発令された場合は減速が求められ、さらに強風や台風などで橋が閉鎖された場合には、車両は橋への進入が認められない。

大型トラックや29人超のバスなどについては走行車線も指定されるため、利用者には通常の高速道路以上に注意が求められる。

周辺高速道路との接続が今後のポイント

今回の全線開通によって交通ネットワークは大きく改善する一方、開通初日からすべての関連高速道路が完全につながるわけではない。

政府発表によると、ベンルック・ロンタイン高速道路とビエンホア・ブンタウ高速道路を結ぶタンヒエップICについては、必要な手続きが間に合わず、9月30日の時点では供用されない予定である。このため、当初は国道51号線を経由する区間が残る。

それでも、ベンルック・ロンタイン高速道路の全線開通によって、メコンデルタ西部からホーチミン市中心部を経由せずに東南部へ向かう新たな幹線が形成される。

ロンタイン空港の開業、周辺高速道路の整備、港湾や工業団地との接続が進めば、単なる一つの高速道路ではなく、南部全体の物流・人流を組み替える交通インフラの一つとなる可能性がある。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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