ホーチミン市は、メトロ2号線を国道22号沿いに延伸し、タイニン省との境界まで接続する方針を決めた。ホーチミン市人民委員会のグエン・バン・ドゥック主席は、2026年第4四半期の着工を目指して事業手続きを加速するよう関係機関に指示した。
今回の延伸は、ホーチミン市とタイニン省を結ぶ地域間交通の強化に加え、同市西北部の都市開発を促進する役割も期待されている。
国道22号の中央をメトロが走る構想
ホーチミン市人民委員会事務局によると、グエン・バン・ドゥック主席はメトロ2号線の進捗状況に関する会議で、メトロ2号線を国道22号に沿ってタイニン省境まで延伸する案を了承した。
国道22号では、メトロを道路中央に配置し、その両側に道路を並行して整備する構想である。
メトロ、道路、関連インフラの事業者は、調査・設計段階から施工まで緊密に連携し、各事業を一体的に進めることが求められる。これにより、工事の重複や施設間の干渉、追加コストの発生を避ける考えである。
TOD開発も並行して検討
今回の計画では、メトロ沿線でのTOD(公共交通指向型都市開発)も重要な要素となる。
ホーチミン市は、ベトヒムラム社が提案したTOD開発候補地について基本方針を了承した。また、都市計画・建築局に対し、市内全域を対象としてTOD開発の可能性がある地域を改めて調査し、9月中に報告するよう求めた。
メトロの整備だけでなく、駅周辺の土地利用や商業、住宅などの都市開発を組み合わせることで、公共交通を軸とした新たな都市エリアの形成を目指す。
2026年10月にFS、11月に審査
事業を具体化するため、ホーチミン市は今後のスケジュールも示している。
ベトヒムラム社は2026年10月中に事業の実現可能性調査(FS)報告書を完成させ、関係機関に提出する。
その後、各局・関係機関が11月中に審査を完了し、ホーチミン市人民委員会に提出する。
ホーチミン市はこれらの作業を並行して進め、2026年第4四半期中の着工を目指す。さらに、2030年までに事業全体を完成させ、運行を開始することを目標としている。
用地取得やBT契約に伴う土地も準備
事業費については、ホーチミン市財政局が関係機関と必要資金を確認し、補償、支援、再定住に必要な国家予算の配分案を検討する。
一方、ベトヒムラム社には、BT(建設・移転)契約に基づく支払いに充てることを想定した土地について、候補地と具体的な方法を早急に整理し、関係局による審査を受けるよう求めている。
メトロ整備そのものだけでなく、用地取得や土地を活用した事業費の調達を含めて計画を進めることになる。
メトロ2号線と2S線で約100km
今回の事業群は、もともとベトヒムラム社が提案しているメトロ2号線および2S線からなる大規模な計画である。
メトロ2号線は、ロンチューンからビンミーまでを結ぶ全長約51.5kmで、地下区間が13.1km、高架区間が38.4kmとなる。
一方、2S線はトゥーティエムからホーチミン市西北部の都市エリアまでを結ぶ約48kmの路線で、地下区間19.2km、高架区間28.8kmを予定している。
2S線のうち約28.2kmはメトロ2号線と線路を共用し、約16.9kmは独立した区間となる。
両路線を合わせた計画延長は約100kmに達する。
西北部の都市開発と地域間交通を支える
ホーチミン市は、これらのメトロ整備によって道路交通の混雑緩和や環境負荷の低減、市民の移動手段の確保を図るとしている。
特に、ホーチミン市西北部の都市開発を促進するとともに、将来的にはタイニン省との地域間交通を強化する役割も期待される。
今回の延伸方針が予定通り進めば、メトロ2号線はホーチミン市内の交通インフラにとどまらず、隣接省との広域的な都市・交通ネットワークを形成するプロジェクトへと位置付けが広がることになる。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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