ホーチミン市で7月1日から開始された公共バス利用支援政策が好調なスタートを切った。初日の利用者数は約27万4,000人に達し、前年同期比で約28%増加したことが分かった。
134路線で27万人超が利用
ホーチミン市公共交通管理センターによると、7月1日時点で支援制度の対象となる市内134路線では計1万7,748便が運行され、27万3,944人の乗客を輸送した。
1便当たりの平均利用者数は約15.4人となった。
利用実績を比較すると、制度開始前日の6月30日と比べて約14%増加し、6月24日と比較すると約26%増加した。また、2025年7月1日の利用者数と比べても約28%増となり、無料化政策が利用促進に一定の効果をもたらしたことが示された。
利用者増でも混雑は発生せず
当局によると、初日の運行状況は全体として安定しており、主要バスターミナルや始発停留所でも大きな混雑は確認されなかった。
利用者数は大幅に増加したものの、追加車両を投入する必要が生じるほどの過密状態には至らず、運行は円滑に維持されたという。
また、当局は134便を対象に現地確認を実施し、制度運用状況を監視した。
電子認証への問い合わせも
市民からの問い合わせ窓口「1022」には42件の電話が寄せられ、そのうち8件が無料バス制度に関する内容だった。
そのほかは路線案内や利用方法に関する問い合わせが中心だった。
公共交通アプリ「MultiGo」では13件の意見が寄せられ、7件が好意的な評価だった一方で、停留所設備への提案が2件、カード読み取り方法に関する指摘が3件、乗務員の接客態度に関する苦情が1件報告された。
さらに、33番路線のバスが停留所を通過したとの利用者の指摘についても、当局が対応したという。
電子認証の周知が今後の課題
当局は、初日の運用では一部の運転手や車掌が無料乗車の認証手続きを十分に案内できない場面も見られたと説明している。
これを受けて、各運行事業者に対し車内アナウンスを強化するよう指示した。
利用者は、MultiGoアプリのほか、身分証明書、QRコード、電子ウォレット、本人確認済み銀行カードなどを利用して無料乗車認証を行うことができる。
ホーチミン市公共交通管理センターは、電子認証の利用促進が初日からの利用者増加につながったと評価しており、今後も市民への周知を進める方針を示している。
公共交通利用拡大への試金石に
ホーチミン市では、慢性的な交通渋滞や環境負荷の軽減に向けて公共交通の利用促進が重要課題となっている。
今回の無料利用支援策が継続的な利用習慣の定着につながるのか、市民の行動変容を測る試金石として注目されそうである。



















