破損紙幣交換手続きを見直しへ
ベトナム中央銀行(国家銀行)は、破損・焼損した紙幣の交換手続きを簡素化する方向で規則改正を進めている。
現在、中央銀行は2013年通達第25号の一部改正案について意見募集を実施している。
現行制度に課題
中央銀行によると、過去12年以上にわたり、流通不適格紙幣の回収・分類業務は一定の成果を上げてきた。
しかし実務面では、
- 真贋判定に必要なセキュリティ要素確認の難しさ
- 窓口での掲示ルールの運用負担
- 二段階鑑定による処理時間の長期化
などの問題が発生していたという。
書類不要で即時交換へ
改正案では、中央銀行地域支店や交換窓口が、利用者からの申請に対して即時交換を行う仕組みを導入する。
対象となるのは、
- 客観的要因による損傷
- 印刷・鋳造工程で発生した技術的不具合
などによる流通不適格紙幣である。
この場合、交換枚数に制限は設けず、書類提出も不要とする方針である。
交換条件を明確化
保管過程で損傷した紙幣については、利用者が現物を中央銀行地域支店または交換窓口へ提出し、審査を受ける必要がある。
改正案では、このケースの交換条件も詳細化された。
具体的には、紙幣が故意に破壊されたものでないことが前提となる。
焼損や破れによって一部が欠損した紙幣については、同種紙幣面積の60%以上が残っている必要がある。
また、貼り合わせ修復された紙幣については、
- 元の紙幣レイアウトを保持
- 表裏・上下左右が判別可能
- 偽造防止要素を確認可能
- 面積が90%以上残存
といった条件を満たさなければならない。
ポリマー紙幣の基準も追加
特に注目されるのが、高温で焼損・変形したポリマー紙幣に関する新基準である。
改正案では、ポリマー紙幣について、
- 面積が30%以上残存
- 元の紙幣構成を維持
- 少なくとも2種類以上のセキュリティ要素を確認可能
である場合、交換対象とする方向だ。
確認対象となる偽造防止要素には、
- ホログラム窓
- 蛍光インク
- シリアル番号発光
- セキュリティスレッド
- 黄色の光沢帯
- ホー・チ・ミン主席肖像の凹版印刷
- 変色インク
- 透かし
などが含まれる。
条件満たさない場合は返却
交換条件を満たさない紙幣については、交換窓口が利用者へ返却し、その理由を説明する方針である。
今回の改正は、利用者負担の軽減と交換業務の迅速化を目的としている。



















