ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

ベトナム、交通違反の「ドラレコ通報」が拡大 市民提供映像で摘発強化へ

交通違反の画像を確認するベトナムの交通警察官
(C)THANH NIEN

ベトナムでは、交通違反を遠隔で確認し、後日処分する「遠隔違反通知」制度の運用が拡大している。監視カメラだけでなく、市民が撮影した動画や写真も違反の確認資料として活用されるようになり、交通違反の摘発方法が大きく変化している。

ベトナム交通警察局によると、2025年12月14日から2026年6月14日までの6か月間に、デジタルプラットフォームを通じて寄せられた違反情報は1万643件に達した。このうち2,864件で行政処分が行われ、1,374件では運転免許の減点措置、59件では免許停止などの行政処分が実施された。また、刑事事件の疑いがある10件は捜査機関へ送致されている。

市民も「交通監視カメラ」の役割を担う時代へ

近年、逆走や歩道走行、信号無視などの様子を撮影した動画がSNS上で数多く共有されている。以前はインターネット上で話題になるだけだったケースも、現在では警察が映像を確認し、実際に違反として処分する事例が増えている。

交通警察局によれば、違反情報の受付では交通アプリ「VNeTraffic」が全体の約57%を占める6,028件と最も多く、続いて交通警察局の公式FacebookページやSNSグループ経由が2,338件、ZaloやSMS経由が2,277件となっている。

ベトナム自動車運送協会のグエン・コン・フン副会長は、「以前は行政の監視カメラだけだったが、現在では国民一人ひとりが移動式カメラの役割を果たせるようになった」と述べ、市民参加による交通安全対策の効果に期待を示した。

バイクは所有者特定が課題

一方で、違反処理には課題も残る。

自動車は車検制度や登録データベースとの連携により違反者の把握が比較的容易である一方、バイクでは名義変更が行われないまま売買されるケースが少なくない。このため、違反通知が登録名義人へ送付されても、実際の利用者とは異なるケースがあり、処分手続きが進みにくい状況となっている。

ホーチミン市公安局交通警察(PC08)は、車両登録情報の整備を進めるとともに、将来的には住民データベースや電子身分証「VNeID」と連携し、実際の運転者を特定しやすい仕組みを構築する方針を示している。

また、運送会社では退職したドライバーが違反を起こした場合など、実際の運転者の特定が難しいケースもあり、「処分は車両所有者ではなく、実際の運転者に対して行うべきだ」との意見も出ている。

目的は摘発ではなく事故防止

警察当局は今後も、酒気帯び運転や薬物使用、逆走、運転中の携帯電話使用、信号無視など、重大事故につながりやすい違反を重点的に取り締まる方針である。

ホーチミン市では監視カメラの導入効果も表れている。例えば、グエン・フー・カイン通りとThe Manor交差点では、以前は1日約30件確認されていた違反が現在では約5件まで減少した。また、グエン・ティ・ミン・カイ通りとマック・ディン・チー通りの交差点でも、1日約100件あった違反が約5件まで大幅に減少したという。

交通警察局は、反則金後日通知制度の最大の目的は摘発件数を増やすことではなく、「警察官がその場にいなくても交通ルールを守る」という意識を社会に定着させることにあるとしている。

市民から寄せられる通報では、違法駐停車(16.7%)が最も多く、続いて車線・通行区分違反(15.1%)、進路変更違反(14.6%)、信号無視(8.0%)、高速道路での緊急車線走行(6.5%)が上位を占めており、いずれも渋滞や交通事故につながる危険性が高い違反として重点的に監視されている。

【ACCESS 独自取材】
ベトナムビジネスの深掘り特集

現場の一次情報から、市場の核心に迫る。
週刊ACCESSが厳選した独自コンテンツ。

最新の特集記事一覧を見る >