メトロ1号線(ベンタイン-スオイティン区間)で使用される長さ21m、高さ4mの車両6両が、5月10日の朝、ホーチミン市4区のカイン・ホイ港に到着した。
これらの車両は、大型の貨物船に積み込まれて5月1日に日本の港を出発し、5月9日夜になって日本人専門家8名と共にブンタウに到着した。8人の専門家と船の乗組員は、ホーチミン市へ上陸する前に、PCR検査のサンプルを採取された。その後、船はロンタウ川を通って5月10日の朝6時ごろに4区のカインホイ港に到着した。
カインホイ港での6両の車両の積み下ろし作業には約2時間程度かかるとみられている。今後は、まず3台が第2車両団として、5月11日の深夜0時頃にカインホア港からトゥードゥック市のロンビン車両基地に特別車両で移送される。残りの3台の車両は、その翌日に第3車両団として移送される予定だ。
車両の輸送を担当するGemadept社のドアン・バン・トゥエン社長によると、今回の6両の車両も前回の車両輸送の時と同様に、グエンフーカン通りから、ハノイハイウェイを経由してロンビン車両基地まで26㎞の距離を輸送することになる。輸送時の特殊車両の速度は5~10㎞/h程度のため、カインホア港からロンビン車両基地までは3時間程度かかる見込みだ。
都市鉄道管理委員会(MAUR)は、メトロ1号線の第2車両団と第3車両団のホーチミン市への到着は、これまでの建設フェーズから試運転フェーズへ移行したことを正式に示すものだとしている。今後は、車両の製造と輸入のペースがプロジェクトの進捗状況に応じて加速していくことになるとみられている。
車両製造を請け負っている日本の日立製作所の計画によると、今回の6両の車両到着後、7月までにさらに4両の車両がホーチミン市に輸送される見込みだ。この計画は、日立側が立案したものだが、気象条件や港の混雑状況などの影響を受けた場合は、変更される可能性もあるとしている。
メトロ1号線には、全て日本製の車両が17両使用される予定だ。運行の最初の段階では3両編成での運行となり、その後は6両編成となる予定だ。3両編成の場合、長さは61.5mとなり、最大930人の乗客を110㎞/h(地上)と80㎞/h(地下)で輸送することができる。車体は、アルミ合金製で、ブルーを基調に塗装され、内装部分は、乗客にとって使いやすいのは勿論、清掃やメンテナンスが容易に行えるようにデザインされている。
MAURによると、車両のテストは、最初にロンビン車両基地で行い、その後、車両基地からビンタイ交差点まで、その次は、ビンタイン区のタンカン駅までといったように各段階ごとに実施するとしている。また車両のテストと併せて、電気システム、信号情報システム(車両制御)、レールなどのテストも実施される予定だ。
メトロ1号線は総投資額が43兆7000億VNDを超えており、総延長は、1区のベンタイン駅からロンビン車両基地まで20㎞近くある。車両、レール、電気設備などの製造をおこなうパッケージCP3は現在約70%が完了している。車両の輸入に伴い、メトロ1号線では電機システム、信号情報システムの施工に取り掛かっており、近い将来実施される試運転に備えている。メトロ1号線全体としては、85%が完了しており、2022年の開通が予定されている。
出典:10/05/2021 VNEXPRESS
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